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明秀日立の2年生GK重松陽が茨城決勝で無失点勝利。恩師に「3冠取ってもらえるように自分も頑張ります」

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明秀日立高GK重松陽(2年=横浜F・マリノスジュニアユース追浜出身)がハイボールに対応する

[11.12 選手権茨城県予選決勝 明秀日立高 4-0 霞ヶ浦高 カシマ]
 
 2年生守護神が、無失点勝利に貢献。萬場努監督、大塚義典GKコーチも評価するパフォーマンスで茨城決勝を終えた。

 準決勝は緊張もあって、「チーム的にもチーム的にも良くなかった」。だが、この日、明秀日立高GK重松陽(2年=横浜F・マリノスジュニアユース追浜出身)はシュート数17対4という展開の中で集中した守り。前半終了間際には相手の左クロスに思い切って飛び出し、至近距離からのヘディングシュートを手に当てた。

「守備範囲とか広く守ることを自分は意識しているので、今大会クロスに多く出るというのを自分の中でも大塚先生と話してテーマにしながらやってきたので、そこで出れたのは自信になるかなと思います」

 後半立ち上がりも相手のセットプレーに飛び出し、しっかりとボールに触って見せるなど、数少ないプレー機会でミスのない動き。「一本をやらせないこと」にもこだわって無失点で勝ち切った。

 インターハイは決勝で日本一を決めるPKセーブ。だが、優秀選手からは漏れ、「優勝したけれど自分の力はまだかなと思いました」と振り返る。メンタル面や筋力面を見直して取り組んできた。ここからさらに「技術面も、パワー面も、メンタル面も向上させたい」と誓う。

 インターハイとの2冠のかかる選手権へ向けて、重松は「個人としては、できるだけ上の舞台で多くの人に注目してもらうというのと、チームとしては一戦必勝で目の前の試合を一つ一つ勝って、自分たちのスタイルを貫いて優勝目指して頑張りたい」。来年、より注目されるために、2年時の選手権をアピールの場にする考えだ。

 恩師の3冠もサポートする。大塚GKコーチは10月に茨城県選抜のGKコーチとして国体少年男子の部に参加し、日本一。インターハイに続く全国優勝を果たしている。明秀日立へ進学したことで「(他校のGK以上に成長できたこと)そこは間違いない」と語る重松は、「3冠取ってもらえるように自分も頑張ります」。他のGKたちを含めた“GKチーム”で明秀日立を支え、勝利に貢献すること。そして、選手権もタイトルを勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)

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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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