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[MOM268]新潟経営大FW斎藤瑶世(1年)_途中出場の1年生FWが延長V弾

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.14 全日本大学選手権1回戦 新潟経営大5-3(延長)札幌大 味スタ西]

 1年生FWの決勝点が新潟経営大をインカレ初勝利に導いた。3-2とリードしていた後半29分、DF若原央門(1年=北越高)に代わってFW斎藤瑶世(1年=山形ユース)がピッチに入る。杉山学監督からは「どんどん裏に飛び出していけ。前からディフェンスをして、走り負けるな」と指示を受けたが、チームは直後の後半33分に追いつかれた。試合はそのまま延長戦に突入。「正直、焦りました」という斎藤だが、すぐに「自分が点を取って勝とうと思った」と気持ちを切り替えた。

 すると延長前半2分、MF稲葉旬(3年=新潟東高)のロングフィードからDFラインの背後を取った。相手GKもゴールを空けてPA外まで飛び出してきたが、斎藤のほうが一歩早く追いついた。「ゴールは見えてなかったけど、GKが出てきているのは分かった」。右足でボールを浮かせ、GKの頭上を抜くループシュート。ゆっくりとゴールマウスに吸い込まれていく勝ち越しゴールに「気持ちよかった」と白い歯をこぼした。

 山形ユースから新潟経営大に進学した斎藤だが、高校3年時は「ケガでほとんど1年を棒に振った」という。それでも、昨夏に行われた日本クラブユース選手権(U-18)のグループリーグ第2戦・新潟ユース戦のみ出場することができた。偶然、その試合を視察していた新潟経営大の杉山監督から声をかけられた。小学生のころから山形で育ったが、もともとの出身は新潟で、再び“地元”に帰ることに両親からも「何か縁があるんじゃないか」と言われ、進学を決意したのだという。

「正直、春から全然、チームに貢献できていなかった。こういう舞台でチームのために点が取れて、勝ててよかった」。大舞台での決勝点。4回目の全日本大学選手権出場となった新潟経営大に記念すべき初勝利をもたらした。「この1回戦に全力を注ごうと、初戦突破を目標にしていた。これから先も一戦一戦、戦っていきたい」。斎藤は勝利の余韻に浸る間もなく、2回戦へ視線を向けた。

(取材・文 西山紘平)

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