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[フットサルW杯2012]8年分の悔しさは晴らせたGK川原「4年後も出たい。W杯は楽しいから」

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[11.11 フットサルW杯2012 ウクライナ6-3日本 フアマーク]

 フットサル日本代表のW杯2012が、幕を閉じた。11日、決勝トーナメント1回戦でウクライナ代表と対戦し、3-6で敗れている。試合直後のミックスゾーンでGK川原永光(名古屋オーシャンズ)は「今はホッとしています」と、率直に語った。

「やっぱり自分らが最低限の目標に掲げていたグループリーグ突破ができたから。そこで満足しているわけではなかったよ。でも、グループリーグを突破してからの戦いは未知の世界だったし、その中で向こうがまだ上だったなと感じました」

 試合に入りは決して悪くなかった。FP北原亘(名古屋オーシャンズ)も「シュートまで行くことはできていた」と振り返るように、ボールを回してフィニッシュにも持ち込んでいた。ところが、パスミスからの失点でリズムを崩すと、前半はそこから立て直すことができなかった。彼らが日常プレーしているレベルと、世界レベルに大きな差があるからだと、代表12年目を迎えた川原は言う。

「僕らは常にブラジルやスペインのように、力を調整できる国ではない。すべての試合を100%、120%でやってきたから。(状態が)落ちるところは、落ちますよね。それが4試合目に来たのかなと、正直、思います」

 約2週間後の24日に34歳となる川原の中には『今大会が最後』という想いが、大会前にはあった。自分が第一線から身を引くことで、若手に成長するための出場機会を与えられると考えていたが、今大会を戦って、その考えを改めたという。

「そんなに甘いものじゃないなって。与えられたから出るのではなくて、競い合ってポジションを奪わないと、意味がない。僕がいなくなって、競争がなくなるのは代表のためにならないと思いました。(若手GKが)出てくれれば、僕はもう引きますよ。良い選手がいたら。でも、それまでは譲らないし、負けない」

 4年後、37歳で迎えることになるW杯についても「行きたいです」と即答し、「楽しいですからね、W杯」と、笑顔を見せた。8年前、4年前と、2大会連続で世界との差をまざまざと見せられ、悔しがっていたのとは、まるで違った表情だった。

(取材・文 河合拓)

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