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“セクシーフットボールの申し子”から代表の核へ、U-18代表候補MF望月が左サイドで新境地

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[5.22 練習試合 U-18日本代表候補1-1大阪学院大 J-GREEN堺]

 “セクシーフットボール”野洲高(滋賀)で1年生から10番を背負い、今年から名古屋グランパスでプレーする技巧派MF望月嶺臣が、U-18日本代表で初めてのポジションに挑戦している。

 野洲高ではトップ下の位置で圧巻の技巧を発揮。相手に距離を詰められていてもショートパスをテンポ良く捌き、DFが飛び込んでくれば難なく逆を取ってかわす。そして、中央からでもサイドからでもスルーパスを次々と通してビッグチャンスをつくり出した。11年U-17W杯8強も経験しているMFは167cmと小柄だが、年代別代表のチームメートも「本当に上手い」と舌を巻く技術と判断力によってJ屈指の強豪へ加入。すでにナビスコ杯で公式戦デビューも果たしている。

 ボールを保持しながら攻めるU-18代表候補でも、望月の技術がチームの攻撃の質をより高めている。前日の全日本大学選抜戦では全体的に押し込まれてしまっていたが、それでも左サイドの10番にボールが入れば、周囲もそのキープ力と正確なパスを信頼して攻め上がっていた。そして、この日は中央からDFの急所を突くスルーパスやシュートも。また左サイドで1対1を制して決定的なラストパスを通すなど、存在感を発揮していた。

 本人も自覚しているようにスピードはあまり、ない。そのためにサイドでDFを振りきってクロス、という場面は少ない。それでも本人は「あのポジションでも自分でやっていけると思う。攻撃のスイッチを入れたり、ラストパスを出したりしていく。あと、サイドハーフなんでよりゴールにも寄って行った方がいい」と口にする。メンバー入りについては他の選手同様にこれから競争。「まずはメンバーに残れるようにと考えていますし、左サイドという新しいポジション。チームの戦術をしっかりと理解してやっていければいい」。“セクシー・フットボールの申し子”から代表の核へ。新境地でも輝きを放つ。

(取材・文 吉田太郎)

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