東アジア杯に出場する日本代表に初招集されたFW豊田陽平(鳥栖)は「初めて入るので緊張感がありつつ、やったことのないメンバーだけじゃないのでリラックスできる部分もあった」と、A代表での初練習を振り返った。攻守にわたって戦術を確認したが、「混乱することはなかった。(練習前の)ミーティングでひと通りコンセプトの簡単な説明はあったので」と柔軟に対応した。

　練習ではFW柿谷曜一朗とFW大迫勇也が1トップとトップ下の2つのポジションをこなす中、豊田は常に1トップでプレー。ザッケローニ監督も「エリア内での強さ、空中戦での強さが彼の特長。そこは我々のチームの中でストロングポイントではなく、対戦相手が我々のウィークポイントと思って突いてくるところでもある」と、これまでの代表チームにはない新たな武器として期待を寄せている。

　システムこそ4-2-3-1で、所属する鳥栖と同じだが、チームの戦術は大きく異なる。「ある程度、決まり事もあるし、鳥栖と比較するのもおかしいかもしれないけど、ロングボールは少なくなると思う」。ハイボールに競り合うだけでなく、2列目の3人と連動しながらのコンビネーションも求められる。とはいえ、豊田の持ち味は指揮官も認める強さと高さ。「自分の得意な方へうまく持っていかないと、ただやるだけになる。考えながら自分を出せたら」と、チームに合わせながら周りへも要求していくつもりだ。

(取材・文　西山紘平)

---

▼関連リンク
東アジア杯2013特集