beacon

チ・ソヨンのFK弾に宮間「屈辱以外の何ものでもない」

このエントリーをはてなブックマークに追加
[7.27 東アジア杯 日本女子1-2韓国女子 蚕室]

 第一試合に北朝鮮が1-0で勝ったことで、日本が優勝するための条件は得失点差に関係なく勝利のみというシンプルなものとなっていた。立ち上がりから両チームとも積極的にゴールを狙いにこうという姿勢を見せた女子版の日韓戦。ところが、前半13分の失点はあまりにあっけなかった。

 ゴール正面やや右、距離にして約19メートル。絶好の位置でチ・ソヨン(INAC)にFKを与えてしまう。5枚の壁は右から2番目に大儀見優季(チェルシー)、3番目に熊谷紗希(リヨン)と長身選手を並べたが、チ・ソヨンのキックは大儀見の頭上をわずかに越えて右サイドのネットを揺らした。GK海堀あゆみが思い切り伸ばした手も届かないFK弾だった。
 立ち上がりにいきなり訪れた大ピンチに、大きなゼスチャーで指示を出していたキャプテン宮間あや(岡山湯郷)は「FKは準備不足ですね。セットプレーの練習もほとんどしていないですし、彼女がいいキックをするということは日本でやっていてよく分かっていることなのに、それをやられてしまうというのは屈辱以外の何ものでもない」と厳しい表情で振り返った。

 3連覇を目指して戦った今大会は、チームとしてのまとまりに対し、「自分も含めて見つめ直さなければいけない」と反省する。

「コンディションや選手(入れ替え)を負けの理由にするのは日本代表チームではないと思う。もう一度見つめ直すべきだと、自分は思う」と語気を強めた。

「自分も含めて、サッカーにすべてをかけてやっているのかというところをもう一度見つめ直すべき。自分は『やっている』と自信を持って胸を張って言えますが、全員が胸を張って言える準備はできたかと聞かれれば、どうかなと思う。だから負けて当然かなと」

 宮間が突きつける問いは深刻だ。

(取材・文 矢内由美子)

▼関連リンク
東アジア杯2013特集

「ゲキサカ」ショート動画

TOP