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試合勘の不安も消えた香川「内容と結果、両方にこだわる」

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 ベルギー遠征中の日本代表は14日、ゲンク市内で練習を行った。10月の東欧遠征ではセルビア戦(0-2)、ベラルーシ戦(0-1)と2試合連続の無得点で2連敗。FW香川真司(マンチェスター・U)は16日のオランダ戦に向け、「内容と結果、両方にこだわりたい」と意気込んだ。

 最新のFIFAランキングで8位のオランダ。FWロビン・ファン・ペルシー(マンチェスター・U)やMFヴェスレイ・スナイデル(ガラタサライ)らはケガで不在だが、「それを抜きにしても、いいチーム」と警戒する。

 FWアリエン・ロッベン(バイエルン)は3トップの右ウイングで先発する可能性が高く、香川としては同サイドになる。ドルトムント時代の対戦経験を踏まえ、「チームとしてうまく守備をしないと難しくなる」と、サイドの攻防をポイントの一つに挙げた。

「常に自分たちが守勢になるのではなく、どこかのタイミングで相手を守勢に回せるようにやっていかないといけない。どれだけ自信を持ってやれるか、勇気を持って戦えるか。その中で自分たちのサッカーを忘れずにトライしたい。そのためにはゴールを取らないといけない」

 ベラルーシ戦後には「どこか試合に入り切れていなかったのは事実。いきなり試合をするには状態が悪かった。やっぱりチームで(試合に)出ないといけない」と話すなど、試合勘の欠如をまざまざと痛感させられた。しかし、その後、ユナイテッドでは徐々に出場機会が増加。ベラルーシ戦後の公式戦7試合のうち4試合に先発し、5日の欧州CLソシエダ戦、10日のアーセナル戦と公式戦2試合連続で先発し、代表に合流した。

「試合に出ることでコンディションは上がってくる。その意味で、前(10月の東欧遠征)よりコンディションはいい」。最近の代表戦では、どうしても代表でのプレーをクラブにつなげたいとの気持ちがあった。「自然体で入って、試合に集中することが大事だとあらためて感じた。今回はそういう気持ちを持って入りたい」と、目の前の試合だけに集中している。

 自分自身、ふがいないプレーに悔しさを募らせた10月の東欧遠征。その借りを返す意味でも、オランダ、ベルギーという強豪相手に本来の自分のプレー、そして日本代表らしいサッカーを見せつけたいとの思いが強い。

「10月の2試合に負けて、攻撃陣は点が取れなかった。それを踏まえて、その反省を生かして、チームとして準備していきたい」。ザッケローニ監督は「この時点では結果より内容が大切という気持ちが強い」と話すなど今回の2試合をテストマッチと位置付け、内容重視の考えを示しているが、選手としては当然、結果も求めている。

「やっぱり結果を残すことで、チームにも必ず自信が生まれる。結果と内容、両方を手に入れることで自信が生まれると思うし、両方にこだわりたい」。過去2戦2敗のオランダを下し、歴史的な1勝を挙げることでもう一度チームを上昇気流に乗せるつもりだ。

(取材・文 西山紘平)

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