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口数の減った選手たち…川島「しゃべるよりピッチで表現」

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 11日にベルギー入りした日本代表選手たちの口数が減ってきている。15日の公式練習が現地でのトレーニング4日目。毎回の練習後にミックスゾーンが用意されている日本代表だが、以前から試合前はほとんど口を開かないMF本田圭佑に加え、DF内田篤人も日を追うごとに言葉数が減り、FW香川真司やDF長友佑都は取材に応じない日もある。

 6月のコンフェデレーションズ杯以降、チームは逆風を浴びている。ザッケローニ監督の解任論、控え選手のモチベーション低下や監督と選手の間での意見の不一致を指摘する声など、メディアでは批判的な論調も目立ち始めた。そんな報道への“反発”もあるのか、選手の口ぶりは重く、ピリピリとした雰囲気が漂っている。

 そんな中で変わらずに取材に応じているGK川島永嗣(スタンダール・リエージュ)は「一人ひとり、先月の試合で感じたことも大きいと思う」と、選手の思いを代弁する。10月の東欧遠征ではセルビアに0-2、ベラルーシに0-1と、2試合連続の無得点で連敗。「自分たちがしゃべるよりも、ピッチで表現することが大事」と川島が言うように、言葉ではなく、ピッチ上のプレー、結果で見返したいとの思いがあるはずだ。

 川島にとっては普段プレーするベルギーでの代表戦とあって、自然とモチベーションも高まっている。「代表の試合をベルギーでやれるのはうれしいことだし、特別な2試合というのはある。普段以上のものを見せたいし、チームとしても先月、納得のいかない試合をしたので、そこから修正していけるように強いメンタリティーを見せられれば」と強い決意を口にした。

 過去に2度、オランダと対戦している日本代表。09年9月のオランダ遠征では0-3、10年6月の南アフリカW杯では0-1と、結果は2戦2敗だが、ゴールを守ったのはいずれも川島だった。「過去2試合やって、自分の中でつかんだ感触も違った。3回目の対戦で、また違う感触をつかみたいし、より良い感触をつかみたい」と、強豪相手の試合を通じて自分自身もチームも、さらにレベルアップしていきたい考えだ。

(取材・文 西山紘平)

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