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守備の課題を口にする本田「やられる雰囲気あった」

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 厳しい言葉で守備陣にゲキを飛ばした。2-2で引き分けたオランダ戦から一夜明け、日本代表MF本田圭佑(CSKAモスクワ)は「課題は2失点したこと」と、守備の強化が19日のベルギー戦、さらには来年6月のブラジルW杯に向けて急務との考えを示した。

「大事な試合で先制されているイメージがある。ここを乗り越えないと厳しい。本番で2失点しているようでは追いつけない。昨日はたまたま前半に(1点を返すゴールが)入ったからよかったけど、2失点したら厳しい」

 オランダはボールをつなぎながらサイドを使って攻撃を組み立ててきたが、ベルギーはよりフィジカルを前面に押し出し、シンプルに攻撃を仕掛けてくる。「(ベルギーは)つないでくるか分からないし、高さのある選手が前にいて、そこで落としたところから攻撃がスタートするなら、また違った課題が出るかもしれない。日本が前がかりになれば、後ろは同数になるかもしれない。そういうイメージはあるし、後ろの選手は僕らよりイメージしてほしい」と要求した。

 オランダ戦の前半39分に2失点目を喫したシーン。中盤でMFファン・デル・ファールトが浮き球を胸トラップすると、正確なサイドチェンジをFWアリエン・ロッベンに通し、右サイドから中に切れ込んだロッベンが左足ミドルを叩き込んだ。「ファン・デル・ファールトが胸トラップした瞬間、やられる雰囲気があった。やられる雰囲気でやられるチームは負けるチーム」。そう指摘すると、厳しい口調で言った。

「そこは慣れ。慣れたくても、例えばJリーグでプレーしている選手もいる。やれることはイメージするしかない。この2試合でどう感じて、どうJリーグで還元していくか。日本人を止めて満足していてはいけない。プラスアルファの何か。課題を持ってステップアップしていく必要がある」

 コンフェデレーションズ杯以降、課題として残り続ける守備力。オランダ相手に2点差を追いつき、引き分けという結果も得た。だからといって2失点の課題を曖昧にするわけにはいかない。本田の言葉にはそんな思いも見え隠れする。

(取材・文 西山紘平)

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