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別メニューの酒井宏は順調な回復をアピール、工藤への思いも…

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 すでに帰国している日本代表の海外組9選手が18日、都内で3日目となる合同練習を行った。日曜日ということもあり、大勢のサポーターの前でフィジカルメニューをこなし、21日から始まる鹿児島合宿に向けて体を追い込んだ。

 膝蓋腱炎症の影響でシーズンの最後2試合を欠場したDF酒井宏樹(ハノーファー)は前日17日に続いて別メニューで調整。練習後に報道陣の取材に応じ、「21日からしっかり合流できるように、(他の選手からは)外れて練習しているけど、しっかり話し合ってやっているし、まったく問題ない」と説明した。

 ブンデスリーガのラスト2試合も無理をすれば出場できないことはなかったが、監督と話し合った結果、W杯も見据えてリスクを回避したとのことで、「今は痛みをできるだけゼロに近づけるようにやっている。一番ひどい時期は終わったので」と、順調に回復しているようだ。

 12日のW杯メンバー発表について「(発表の)1週間ぐらい前まではやり切った感があったし、結果がどうなってもいいと思っていたけど、近づくにつれて選ばれたいと思うようになった」と率直な心境を吐露。「選ばれないと、クラブに何を言われるか分からないので。そのために休ませてもらっていたから」と冗談めかして笑った。

 柏U-15時代からの同期で09年に一緒にトップチームに昇格したFW工藤壮人(柏)は、残念ながら23人に選ばれなかった。報道陣から「工藤には何か連絡したのか?」と聞かれた酒井は一瞬、口ごもり、「工藤には個人的にメールを送りました。本当に悔しい思いがあったと思うし、メールを送るか躊躇したけど、すぐに返事が返ってきて、うれしかったし、よりがんばらないといけないなと思った」と明かした。

「自分のことで精いっぱいな大会だと思う。工藤の分も背負う覚悟はできているけど、簡単に工藤のためにもがんばるとは言えない。自分の100%を出して、大会が終わったときに『よかったね』と言ってもらえれば」。工藤だけではない。4年間、W杯メンバー入りを目指しながら23人の枠から漏れてしまった選手たちの思いを、23人の代表選手は背負っていくことになる。

(取材・文 西山紘平)

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