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試合勘の不安打ち消す酒井高「8割は気の持ちよう」

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 準備に余念はない。シーズン終盤の9試合で出場機会のなかったDF酒井高徳(シュツットガルト)。日本代表に招集されるかどうかは「不安に思っているところもあった」というが、5月23日にシーズンが終了してからも自主練習を続けてきた。

「(シーズン中も)出番はなかったけど、しっかり練習していたし、プラスして個人でもやっていた。帰国してからも、(合宿が始まる)1日まで自分なりに走り込んでいた」

 この日は午前と午後の2部練習。インターバル走など“走り”のメニューが多いが、「こういう走るだけの(メニュー)は楽」と、走り込みの成果か、コンディションは良さそうだ。とはいえ、本人が「試合勘や試合での体力は変わってくるし、そこは何とも言えない」と認めるように、実戦から遠ざかっている不安は否めない。

 ハリルジャパンの初陣となった3月の国際親善試合では3月31日のウズベキスタン戦(5-1)に左サイドバックで先発し、後半開始からは右サイドバックに回った。両サイドバックで存在感をアピールし、フル出場。しかし、「前回の代表で見せたパフォーマンスには、前提として(クラブで)試合に出ていたというのがある」と率直な胸の内を語る。

 選考基準として、所属クラブでのパフォーマンスを重視するバヒド・ハリルホジッチ監督だが、出番に恵まれていない酒井高を招集したことについて1日のメンバー発表会見で「国内組のサイドバックも追跡したが、高徳よりパフォーマンスが良い選手を見つけていないだけ。明日、高徳よりも良い選手を見つければ、すぐに呼ぶ」と話し、ハッパをかけた。

「(試合に出ていた時期と)違うパフォーマンスになるか、同じパフォーマンスになるか。8割は気の持ちようで変わると思う。試合に向けてしっかり合わせていきたい」。指揮官のゲキに応えようと、酒井高は自分自身を奮い立たせた。

(取材・文 西山紘平)

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