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「練習にこんなに多くの人が…」代表の人気回復傾向に感謝と安堵の長友

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練習後、子供たちにサインするDF長友佑都

 観衆2000人を超えた3日のトレーニングに続き、欧州組による日本代表合宿最終日の4日も多くのファン・サポーターが千葉県内の練習グラウンドに駆け付けた。「“ヨガ友”やってますよ!」と声を掛けられるなど、人気を博したDF長友佑都(インテル)は「練習だけなのにこんなに集まってくれて、ありがたい」と笑顔を見せた。

 2年前の15年6月に始まったW杯アジア2次予選は、初戦で格下のシンガポール相手に0-0。昨年9月開幕のアジア最終予選もホームでUAEに1-2で敗れるという最悪なスタートを切った。しかし、その後はオーストラリアに敵地で1-1の引き分けだったほかは全試合で勝ち点3をゲット。現在は勝ち点16でグループ首位に立っている。

「結果を残せなかったら、人気はすぐに落ちていく。それは分かりやすい」と指摘する長友は「こうやって多くの人が来てくれるというのは、日本代表がある程度、人気を保てているということ」と安堵。「最終予選の最初のころは全体的にネガティブな雰囲気が漂っていたけど、ここまで徐々に盛り返してきたところが、チームとして大きかった」と、ファンの熱気とチーム状態を重ねた。

 日本代表の人気回復と同調するかのように、長友自身のコンディションも上がっている。今季前半戦は出場機会の確保に苦しみ、3月の代表合宿前はほとんど試合に出ない日々が続いていたが、シーズン終盤にポジションを奪い返し、最後は7試合連続出場でリーグ戦を終えた。

「試合に出られて代表に合流するのと、そうでないのとでは全然違う。今回は最後の7試合すべて出場できて、モチベーションは変わらないけど、気持ち的には全然違う」。調子の良さはハートレートや乳酸値にもハッキリ出ている。「合宿に入る前はどんな走り込みが待っているのかという恐怖もあったけど、数値が良いので僕一人だけ走る距離を伸ばされた」。苦笑いの中にも充実感が漂う長友がロシアへの道幅をより広くしてくれそうだ。

(取材・文 矢内由美子)

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