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“基準”は先輩FW斉藤光毅。先制アシストのU-16代表MF山崎「自分は努力するだけ」

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前半16分、U-16日本代表MF山崎太新が左サイドからのラストパスで先制点をアシスト

[6.14 U-16インターナショナルドリームカップ第2節 U-16日本代表 4-1 U-16ナイジェリア代表 ユアスタ]

“基準”はトップチームや世界でも活躍している2学年上の先輩だ。U-16日本代表MF山崎太新(横浜FCユース)は、左MFとして2試合連続で先発出場。前回のU-16ルーマニア代表戦(12日)ではボールを受ける回数を増やすことができなかっただけに、この日は受け方や仕掛け方を工夫しながらプレーしていた。

「きょうのナイジェリア戦はワイドに張って、そこから仕掛けることを意識して、何回か自分の武器である仕掛けだったりを出せて、アシストという結果を残せたことは良かった」と振り返る。

 連続した動きでボールを引き出したり、スピードに乗った状態でボールを受けたりしていた山崎は、前半16分に先制点をアシストする。「蒼人との関係性がきょうは良かったと思います」という左SB大迫蒼人(FC東京U-18)からのパスを左サイドで受けて縦へ切れ込むと、ゴール前の状況を見てマイナスのラストパス。これをFW勝島新之助(京都U-18)が1タッチで決めた。

 アシストのシーンも含めて幾度か縦に切れ込んだり、中央へ潜り込んだりするシーンがあった。武器であるスピードや技術力を発揮。ただし、本人は「もっとオフの動きだったり、課題はいっぱいあるので、そういう質を上げられたらいい」。まだまだ貪欲に質を高めることを自分に課していた。

“基準”はU-20ワールドカップで3試合連続先発した先輩FW斉藤光毅(横浜FC)だ。現在、高校3年生の斉藤は、今年4月にJ2初ゴールを決め、世界でも十分に存在感ある動き。山崎は「光毅くんは一緒にやったこともあるんですけれども、ドリブルだったり、背後への抜け出しだったり、絶対的な武器があるので、自分もそういうところは見習って行かなくてはいけないかなと思います。緩急とか、ドリブルとか全然違いますし、先輩方にも要求していますし、そういうところがトップでやっていくためには必要」と先輩のプレー、姿勢から学んだことについて説明する。

 山崎は自身の“基準”となる斉藤との差を「全ての面」と分析。「メンタルもそうですし、サッカーの技術も光毅くんの方が上なので、自分は努力するだけです」と語った。斉藤は2年前のU-16インターナショナルドリームカップで大会MVPと得点王を獲得し、U-16日本代表を優勝に導いている。先輩も経験した場所で戦う山崎はこの日、2日前から修正してイメージ通りのプレーを増やした。だが、満足することなく、上を目指し続ける。

(取材・文 吉田太郎)

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