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W杯で格上に勝つ秘訣は「高速度域のランニング」JFAが研究発表

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ドイツを破った日本代表

 日本サッカー協会(JFA)は11日、公式サイトを通じ、FIFAランキングの下位チームが上位チームに勝利するには「高速度域でのランニングパフォーマンスを発揮できる能力が必要」であるという可能性を示す研究結果を発表した。

 研究は日本がドイツ、スペインをグループリーグで破ったカタールワールドカップの試合中のトラッキングデータをもとに実施。既に今年3月の日本フットボール学会で、JFAフィットネステストプロジェクトメンバーの中村大輔氏と菅野淳氏が発表したという。

 JFAの発表によると、カタールW杯全64試合のうち勝敗がついたのは49試合(PK戦での決着は除く)。ランキング下位チームがランキング上位のチームに勝ったのが13試合、ランキング下位チームがランキング上位のチームに負けたのが36試合あったという。

 それぞれの結果に終わった試合で、各速度域でのランニングパフォーマンスにどのような傾向があるかを検討した結果、統計的に有意差が認められたのは「Zone4(20-25km/h)」以上での移動距離の差分」「Zone5(25km/h)」での移動距離の差分」。いずれもランキング下位チームが上位チームよりも多く走っていたという。

 また速度域に関わらない総移動距離においても、ランキング下位チームが勝利した試合では、敗れた試合と比較して多い傾向にあったことが判明。「この結果は、ランキング上位のチームに対して、高速度域でのランニングパフォーマンスを発揮できる能力が必要であったことを示唆していると考えられました」と結論づけている。

 JFAは学会発表のスライド資料も公式サイトで公開している。

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