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U-18日本代表の190cmCB喜多壱也(京都U-18)が改めて感じた国際試合の難しさ。通用から100%へ、「やられる前にやる」意識へ

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U-18日本代表DF喜多壱也(京都U-18)は国際試合の難しさを改めて学んだ

[8.17 SBS杯第1節 U-18日本代表 0-1 U-18韓国代表 草薙陸]

「国の代表として戦っているので。ひよったらダメだと思っていた」

 U-18日本代表の一員として臨んだSBSカップ国際ユース大会。その初戦となるU-18韓国代表戦に先発CBとして臨んだDF喜多壱也(京都U-18)は、韓国の屈強なFWとのバトルに覚悟を持って臨んでいた。

 結果的にファウルになった場面は反省もしたが、「当たりに行かないとダメ」という意識も徹底。その上で、あらためて国際試合の難しさも感じたと言う。

「日本人同士では負けないほうだと思うんですけど、世界だと隣の国であっても体格がまるで違うし、まだまだ上があるなと思わされた」

 日本なら競り勝てるタイミングのはずのゴールキックでの競り合いで勝ち切れず、頭で遠くまでクリアできると思ったタイミングのジャンプヘッドを前に飛ばせてもらえない。単なる強さだけでなく、駆け引きの部分を含めて、190cmの高さを誇るDFが「めっちゃ悔しい」と痛感する試合となった。

「日の丸背負って戦っているのに、日韓戦で負けたらアカンと思います。自分はフランスの大会(モーリスレベロトーナメント)も経験させてもらっているのに、こんな試合をしてしまって負けたのはダメでした」

 今年に入って体感した2度の国際大会を経て、いま考えていることがある。

「自分の長所であるヘディングは通用していた部分があると思います。ただ、百回やって百回勝ってるという感じではないので、そこを100%にしていきたい。あとビルドアップはぎこちないところもあって、今日も後半は自分のところで狙われたと思うし、そういうところも身に付けないといけないと思っています。あと、日本の感覚だと『ここは引くやろうな』と思うところでもガツンと当たってくるので、やられる前にやる意識もないとダメだと感じています」

 その上で、存在を意識して参考にしているのは、「韓国代表のキム・ミンジェ(バイエルン・ミュンヘン)」だと言う。

「同じアジア人だけど、あれだけデカくて世界と戦える選手で、めっちゃカッコいいなと思っているし、ナポリでも活躍していて、いまバイエルンに行っている。身体能力に頼らないで、予測やポジショニングの良さがあるので、すごく参考にしています」

 その憧れの存在に少しでも近づくためにも、SBSカップの残り2試合では自分の力をあらためて示す覚悟だ。

「今日よりももっと厳しくいかないといけないと思う。僕たちは日本代表なので、ここに入れなかった人たちのためにも絶対に負けてはいけないと思っている」

 日韓戦にホームで敗北するというホロ苦いスタート。だからこそ残る2試合で、「日本代表としての」プライドを示す。

(取材・文 川端暁彦)
川端暁彦
Text by 川端暁彦

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