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アジア大会を戦うU-22日本代表、大岩監督が北朝鮮戦の“騒動”を振り返る「選手に大怪我がなく終われたことが一番」

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大岩剛監督

 U-22日本代表は5日、アメリカ遠征を行うメンバー23名を発表した。オンライン会見では大岩剛監督が出席。現在、中国・杭州で行われているアジア競技大会に参加しており、1日の準々決勝で北朝鮮から受けたラフプレーにも触れる。「ピッチの外から選手を守ることしかできませんので、何かしらのやり方で守ろうとしたが、それができずに90分が経った。選手に大怪我がなく終われたことが一番」と振り返った。

 アジア大会を勝ち上がる日本は4日の準決勝で香港に4-0で勝利し、7日の決勝に進出した。激しい戦いが続くが、特に際立ったのは準々決勝の北朝鮮戦。相手はイエローカード6枚が出るラフプレーを続けたほか、日本チームのスタッフから給水ボトルを奪おうとして主審から警告を受ける場面も。試合終了後には主審に詰め寄り、会場が騒然とするトラブルになった。後日、日本サッカー協会(JFA)はアジアサッカー連盟(AFC)と国際サッカー連盟(FIFA)に意見書を提出している。

 大岩監督は試合後、選手たちを引き戻すべく大声をあげる様子も中継で伝えられていた。オンライン会見では苦言は口にせず、試合内容にフォーカス。「試合内容も含めて非常に厳しかったが、われわれにとって勝ち上がるための試合だったと認識している。後のことだったり、サッカー協会が行うことだったりはお任せするしかない。レフェリングも含めてわれわれがコントロールできないところに意識を向けるより、しっかりと90分の中で試合に勝つ、勝ち上がるということに関して、選手たちとともに戦えた」と勝敗の部分で手応えを語っていた。

 アジアの舞台では、日本はリスペクトされる。強国として認識した上で挑んでくる国が増えたと指揮官は印象を語る。「何ふり構わずという言葉が正しいかわからないが、90分という時間をどう使うのか、レフェリングや環境、技術的、戦術的なサッカー要素、本当にいろいろなものを使ってリスペクトしてくる。その難しさはますます今後も出てくるんじゃないかなと感じています」。それでも勝ち上がったU-22日本代表。7日の決勝では韓国と対戦する。

(取材・文 石川祐介)
●第19回アジア大会特集ページ
石川祐介
Text by 石川祐介

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