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A代表デビューから無欲の6戦6発、中村敬斗「打つコースを定めて、そこに向かって無意識にやるだけ」

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日本代表MF中村敬斗

 4-2の逆転勝利で白星発進したベトナム戦から一夜明けた15日、日本代表MF中村敬斗(スタッド・ランス)が報道陣の取材に応じ、A代表デビューから6戦6発となったアジア杯初戦を改めて振り返った。

 前半11分に先制しながらセットプレーから2失点。一時は逆転を許したが、前半45分にMF南野拓実の同点ゴールで追いつくと、前半アディショナルタイムに中村が左45度の位置から鮮やかなミドルシュートをゴール右上隅に叩き込んだ。

「昨日は南野選手の動きが良くて、間で受けて前を向くことが多くて、自分は信じて外に張るだけだった。(得点シーンも)後ろから伊藤選手が回っているのは見えたけど、あの位置なら振り抜こうと思った」

 右足から放たれた豪快なゴラッソで3-2と逆転。出場した国際Aマッチは5戦連発となり、A代表デビューを果たした昨年3月24日のウルグアイ戦からの6試合で計6ゴール。シュート技術の高さと驚異的な得点力を見せつけている。

 しかし、本人は至って冷静だ。「昨日で6戦6発と言われているけど、その前は5戦5発とか4戦4発とか、いろいろ言われているので、気にしてない。たまたま点が取れているというか、そんな感じです」。ベトナム戦後にも「今までのゴールはこぼれ球だったり、味方がつないでくれてクロスで入れたりとか、そういうゴール多かった」とチームメイトに感謝していた謙虚なアタッカーは、何よりもチームの勝利に貢献することを優先している。

「チームが勝てればいいし、そのためならアシストでも、起点を作ってゴールにつながっても全然いい。チームが勝つために役に立てればいい」。シュートの場面で意識していることはあるかという質問には「軌道はイメージしている。打つコースを定めて、そこに向かって無意識にやるだけ」と回答。技術と練習に裏付けされた感覚派のゴールゲッターが、アジアの頂点を目指す戦いでさらに得点を積み重ねていきそうだ。

(取材・文 西山紘平)

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西山紘平
Text by 西山紘平

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