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2-0からの展開を自省する冨安健洋「3点目、4点目を取って試合を殺さないといけなかった」

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日本代表DF冨安健洋

[1.31 アジア杯決勝T1回戦 日本 3-1 バーレーン アルトゥママ]

 2-0とリードしたあとに突き放せず、2-1とされたことにフォーカスし、反省した。日本代表DF冨安健洋(アーセナル)は試合終了後、自戒を込めてこう言った。

「2点目が入ったあとにちょっと落ち着いてしまった。間違いなく3点目、4点目を取りにいって試合を殺さないといけないところで、それができずに逆に相手に流れを渡して、その良くないところで失点した」

 バーレーンは立ち上がりから1トップに位置する長身FWアブドゥラ・ユスフにロングパスを当ててセカンドボールを狙う攻撃を徹底してきた。冨安とDF板倉滉のセンターバックコンビは安定感のある守備を見せて前半を1-0で折り返したが、後半4分にMF久保建英のゴールで2-0としてから徐々に相手に押し込まれる場面が増えていき、同19分にミスも重なり、セットプレーから失点。2-1とされた。

「2点目が入ってから、僕も含めてシンプルにボールを失ったところが増えて相手に流れを渡してしまった。僕を含め、後ろの課題が残った部分」。冨安は守備陣としての自省をそのように語ると、攻撃面にも言及した。

「こういう短期決戦で、早い時間帯で3-0、4-0にして試合を殺し切ることができれば、イエローカードをもらっている選手が交代できたり、出場時間の長い選手を交代させたりすることができた。チャンスは何個かあった。そこで決めて終わらせるところは攻撃陣に求めたいことですし、逆にその中でも失点しないことがDF陣に求められること」。そのうえで、後半27分に鮮やかなターンから相手GKの股間を抜くシュートを決めて3-1としたFW上田綺世には「2-1のところで個人技で3点目を取ってくれた」と感謝した。

 後半35分からDF町田浩樹を入れて3バックにしたことについては「3バックの練習もちょこちょこやっている」と明かした。「後半は相手が14番(アブドゥラ・アルハシャシュ)を入れて2トップにしたので、3枚にするのかなという感覚もあった。マチくん(町田)がガンガンつぶしてチームを落ち着かせてくれたし、システムを変えた中でしっかりと終わらせることができたのはポジティブと思う」と評した。

 これでグループリーグ3試合を含めて4試合連続失点中だが、「試合巧者になるためのレッスン。ポジティブに捉えたい」と語るのは、大会を通じてさらにチーム力を上げていけるという手応えがあるからだろう。板倉とのコンビについても「お互いにベストではなかった。前半からお互いに要求していた。でもそれはできるからこそ。より良くなっていくべきだし、していかないといけないと思う」と妥協を許さない。

 今後は中2日、中3日と試合が続いていく。連戦の疲労が気になるところだが、「でも、逆に(バーレーン戦までの)中6日って、チーム全体的に締まりがなかったというか、なんかちょっとフワフワしてんな、緩みがあるなという風に見えなくもなかったんですよ」と軽く笑みを浮かべながら言った。

「中2日は普段、所属チームでみんなやっているので、そっちの方が体が動くという選手もいるだろうし、やってみないと分からないところではあるけど、間違いなく僕らはプロフェッショナル。まずはリカバリーをして、次に向けて準備するというところでは変わりはない」。最終ラインのエースは力強くそう言った。

(取材・文 矢内由美子)

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矢内由美子
Text by 矢内由美子

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