[1.31 アジア杯決勝T1回戦 日本 3-1 バーレーン アルトゥママ]

　グループリーグ最終戦のインドネシア戦(○3-1)に続いて左サイドバックで先発出場した日本代表DF中山雄太(ハダースフィールド)。前半は左サイドハーフのMF中村敬斗との位置関係がしっくり来ず、「ちょっと渋滞していた」というが、相手GKが痛んでプレーが止まっていた前半27分にタッチライン際で森保一監督と話して立ち位置を修正。これがうまくいき、同31分にDF毎熊晟矢のミドルシュートからそのこぼれ球を押し込んだMF堂安律の先制点へつながる流れを作った。

「得点シーンに関してはうまいローテーションでいけた。うまく左で寄せてからマイク(毎熊)がちょっとインサイドに入った。前半は左で組み立てて右で刺すというイメージがあった。マイクの素晴らしいシュートからこぼれ球に対する(堂安)律の嗅覚も良かった」。DF冨安健洋から左サイドで縦パスを受けた中村は大外に開く中山の動きをおとりに使って中央のMF遠藤航に預け、その横パスを毎熊が強烈な右足ミドルで狙った。

　1失点を喫したが、最終ラインの出来映えについては手応えを感じている。「トミ(冨安)と(板倉)滉のラインコントロールは、(相手が)ロングボールを多用することを予想していた中、相手が割り切って大きい選手に当ててくるのに対して、ハイラインでしっかり耐えられていた」。

　後半、相手が2トップに布陣を変えてきたあとも、「苦しくなると(遠藤)航くんが一個下がったりして、ラインは低くなるけど、2トップになってもトミと滉がしっかりと跳ね返していた」と振り返り、「3枚にして、そのフォーメーションでしっかりと試合を終わらせられたのも良かった。試合の中で手応えと成果を得て終えられたのはポジティブ」と力を込めた。

　2試合連続のフル出場で、コンディションやフィット感も上がってきた様子で、中2日で迎える準々決勝も不安はない。「今日はキツかったシーンもあったけど、そこを踏ん張って勝ちで終えられたし、僕は連戦の方が自チームのスケジュールに近いので良くなってくると思う」。上向きのまま迎えるベスト8の戦いを見据えた。

(取材・文　矢内由美子)

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