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第1戦は「消極的だった」“北朝鮮キラー”なでしこジャパンMF中嶋淑乃は第2戦での持ち味発揮に意欲

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MF中嶋淑乃

 パリオリンピック行きが懸かるアジア最終予選第2戦に向け、自らの持ち味を発揮するつもりだ。日本女子代表(なでしこジャパン)は24日の第1戦で北朝鮮女子代表とスコアレスドロー。後半14分に途中出場したMF中嶋淑乃(サンフレッチェ広島レジーナ)は「自分的にちょっと消極的だった。もっとスピードに乗って、自分の間合いをしっかり計ってドリブルできたらよかった」と振り返った。

 悔しさの残る第1戦となった。開催3日前に会場がサウジアラビアに決定。ピッチ外での騒動に気をもみながら長距離移動を経たことは、選手たちにも影響は少なくなかった。中嶋は第1戦で後半14分から出場も躍動できず。「移動の難しさもあった」と本音をのぞかせながら、不完全燃焼のベクトルを自身に向ける。「自分自身もうちょっとしっかりいい準備ができていたらと思う」と振り返った。

 第1戦での北朝鮮は、4-1で勝利したアジア大会のときとは違っていた。布陣も4-4-2から5-4-1と変更。「(アジア大会の)日本戦からすごく改善してきている」(中嶋)。堅いブロックに遭い、さらに後半からはセカンドボールをうまく回収できず。北朝鮮に多くのチャンスを作られ、辛くも引き分けに持ち込んだ。

 持ち味である縦への突破で、昨年10月のアジア競技大会決勝では北朝鮮から1ゴールを奪った。だからこそ、再び北朝鮮戦で活躍するイメージはできている。「次の試合は攻撃の起点となって得点に関われるように」とゴールへの意識は高い。

 28日の第2戦で勝てば、2大会連続6回目の五輪出場が決まる。相手の守備を打ち崩すには個の力が必要。中嶋のドリブル突破も鍵となる。「もう少し縦への突破とクロスを上げ切って、チャンスを作るような場面がたくさん作れたら」。内容よりも結果が大事な最終決戦だ。「難しい試合になる。次は一人ひとりが負けないようにやっていきたい」と力を込めた。

(取材・文 石川祐介)
石川祐介
Text by 石川祐介

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