[3.21 W杯2次予選 日本 1-0 北朝鮮 国立]

　試合開始早々に先制点を決めたのは良かったが、簡単にチャンスを作れてしまったことで逆に丁寧さに欠ける攻撃が続いてしまったのか。4-2-3-1のトップ下で先発した日本代表MF南野拓実(モナコ)は1-0という最終スコアに「2点目を取れるチャンスで取れなかったからこそ、試合運びが難しくなってしまった。攻撃陣としては、そこがすごく課題だと思う」と反省の弁を述べた。

「パスを出したあとの3人目のイメージの共有をすることができなかった。自分もイージーミスが多かったし、チームを苦しめるところがあった」。そう率直に振り返ったように、パスで相手を崩そうという中で最後の精度が低かった。

　1-0で前半を折り返して迎えたハーフタイムには「まだ1-0。相手は一つのプレーのきっかけで勢いを吹き返してくるかもしれない」という声がロッカールーム内で起きていたという。記憶にも新しいアジアカップ準々決勝のイラン戦(●1-2)。日本は1-0で迎えた後半に2失点して逆転負けを喫したが、今回はその反省を生かした。

「しっかりいろんな対策をやったので、きょうも危ないシーンはあまり出なかった。相手はいろいろなことをやってきたけど、そういう部分はアラートにできた。強いメンタリティーと激しいプレーで試合を進めてくることは分かっていたので、そこは準備できた」と胸を張る。

　豊富な運動量と攻守の切り替えの素早さで、相手にロングボールを蹴らせないという部分でも貢献した南野。開催地が白紙となってしまった北朝鮮との次戦に向けても「もう1試合あるので頑張ります」とすでに気持ちを切り替えていた。

(取材・文　矢内由美子)

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