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現役引退・宮本氏の挨拶全文、「サッカーはこの日本でもっと大きな存在になれる」

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 昨季限りで現役引退を表明した元日本代表DF宮本恒靖氏の引退試合が16日にホームズスタジアム神戸で行われた。かつての日本代表選手などが一堂に会した豪華な一戦。試合後には宮本氏が挨拶を行い、「サッカーはこの日本でもっと大きな存在になれると思います。そうなっていかないといけないとも思います。毎試合スタジアムが満員になること。親子3世代が手を取り合ってスタジアムに行くことが普通になること。グラウンドがたくさんできて、子どもたちがどこでもサッカーをできるようになること。そしてW杯で日本が優勝する日が来ること。絶対にそんな日が来るのではないかと思ってます」と熱い思いを話した。

 挨拶終了後にはかつてのチームメイトたちが宮本氏を胴上げ。ホームズスタジアム神戸のピッチ上で3度宙を舞った。

以下、挨拶全文

「集まってくれたサポーターの皆さん、本当にありがとうございました。一緒にプレーしてくれた選手の皆さんありがとうございました。おかげで素晴らしい試合になりました。思いがけず、息子の恒凛とプレーする機会ももらって、本当にいい試合になりました。本当にありがとうございます。たくさんの方の協力によってできた、この引退試合、本当にありがとうございます。

 17年間の現役生活を振り返ると、いろんなことがありました。ガンバで試合に出られなかったこと。ガンバでなかなか勝てなかった頃のこと。それでも少しずつ勝てるようになっていったこと。日韓のW杯に出たこと、アジア杯優勝したこと。リーグ優勝できたこと。ドイツのW杯に出て悔しかったこと。ザルツブルクに行ったこと。神戸に来たこと……本当にいろいろありました。

 プロになった頃、代表になってW杯に出られるとは思っていなかったです。それでも毎日の練習や試合を終えて、少しでも良くなったのだろうか。何が悪かったのか。何を変えていかないといけないのか。そんなことを考え続けた17年間でした。そうすることでレベルアップできたんじゃないかなと思います。サッカーを通じて考え続けないといけない。歩みを止めてはいけないということを学びました。人生の大事なこともサッカーを通して教えてもらったような気がします。

 まだ35歳でこれから人生はあると思っているので、これからも真摯にサッカーに向かい合ってやっていきたいと思います。サッカーはこの日本でもっと大きな存在になれると思います。そうなっていかないといけないとも思います。毎試合スタジアムが満員になること。親子3世代が手を取り合ってスタジアムに行くことが普通になること。グラウンドがたくさんできて、子どもたちがどこでもサッカーをできるようになること。そしてW杯で日本が優勝する日が来ること。絶対にそんな日が来るのではないかと思ってます。

 そのために、皆さんがみんながそれぞれの立場でやれることがあります。選手はいいパフォーマンスをみせて、お客さんに感動を与えないといけないと思います。そして皆さんは皆さんの立場でサッカーの良さ、素晴らしさを周りに伝えていってください。周りの人をスタジアムに連れてきてください。僕は僕でこれから学ぶこと、経験することでサッカー界の発展に貢献していきたいと思います。

 サッカーの力って本当に素晴らしいと思います。素晴らしいスポーツだと思います。25年前、そんなサッカーに出会えて幸運だったと思います。そんな幸運に感謝しながら、すべてのサッカー関係者の方に感謝しながら、17年間ずっと宮本恒靖を応援してくださったファンのみなさんに感謝しながら、最後にいつもそばで支えてくれた家族に感謝をして、引退試合の挨拶とさせていただきます。本当にありがとうございました」

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