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移籍後初ゴールの水戸・FW星原「目標は1試合1点」

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[8.22 J2第30節 横浜FC 2-1 水戸 ニッパ球]

 2試合ぶりにスタメン出場した水戸ホーリーホックのFW星原健太が、移籍後初ゴールを挙げた。前節の大分戦(2-1)は、ウォーミングアップ前に筋肉の張りを感じ、試合出場を見送っていた。この日はスタメンでピッチに立つと、前線を幅広く駆けた。

 最大の見せ場は0-1で迎えた前半ロスタイムだった。直前の43分にDF尾本敬が、この試合で2度目となる警告を受け、退場となっていた。左サイドでスローインを得ると、DF輪湖直樹はキープ力のあるFW鈴木隆行にボールを預ける。PA内左から中央に折り返した鈴木のクロスがDFに当たり、こぼれたボールを星原が回収し、右足で得点を挙げた。

 G大阪ら合流して間もないが、パワーの鈴木とスピードの星原という年齢が一回り違う2トップは、相性が良さそうだ。星原自身も「(鈴木は)特徴のあるプレーヤーなので、やることは大体、分かります。僕も結構、はっきりしたタイプのプレーヤーなので、やることは決まっているというか、監督からも『裏へ、裏へ』と言われているので、特徴は分かってもらえていると思います」と語る。

 ボールを保持できる鈴木と、近い距離を保ってプレーすることを意識していたという。実際に得点の場面では、それが結果につながった。

「(鈴木)隆行さんは強いので、こぼれてくるだろうなと思っていました。隆行さんの持ち味を意識して近くでプレーしようと思いました。ただ、(得点はセットプレーだったので)流れの中ではもう少し合わせていきたいですね」

 また、ストライカーらしい状況分析をしていたことも明かす。数的不利の状況になった中で「逆にチャンスが来るかなと思っていました。(水戸が)10人になったことで相手も若干、前掛かりになると思っていたので、チャンスはあるなと」。その読みが的中し、前半のうちに同点に追い付いた。

 星原は後半のキックオフ時もピッチに立っていたが、後半4分にDF石神幸征と交代している。10人になったことで、守備を固めなければいけなかったのは間違いない。だが、守ってからのカウンターという戦い方を選択する上で、スピードのある星原を残す手もあったはずだ。星原は「(交代となり)悔しい気持ちもありますが」と前置きをした上で「前節の試合前にモモ裏に張りが出たことを気にしてくれたんだと思います」と、ショックを引きずっていないことを強調した。

 まだ2試合しかプレーしていないが、試合に出ている充実感に満ちていると話す。

「毎試合出ることによって鍛えられている感じは、すごくあるので。これからもっとコンディションを上げていきたいです」

 目標のゴール数を聞くと「1試合1点」と力強く応えた24歳は、J2の舞台で輝きを増していく。

(取材・文 河合拓)

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