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頭蓋骨骨折からのカムバック、初のリーグ制覇に水本「最高にうれしい」

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[11.24 J1第33節 広島4-1C大阪 広島ビ]

 一時は現役引退も考えた男がJリーグの頂点に上り詰めた。サンフレッチェ広島のDF水本裕貴は「最高にうれしい」と率直な思いを語った。千葉時代の05年、06年にナビスコ杯を連覇しているが、リーグ優勝は自身初めて。「ナビスコを取ってからなかなか味わってなかったし、ケガしてからの優勝なので……」と感慨に浸った。

 昨年5月7日の甲府戦で頭蓋骨骨折の重傷を負い、選手生命の危機に立たされた。一時は「もうサッカーを辞めようかなと思った」が、家族やチームメイト、スタッフ、そしてサポーターの支えもあり、驚異的な回復力で同年8月20日の鹿島戦にヘッドギアを着用して復帰した。それ以後、試合出場を続け、今年8月には日本代表復帰も果たした水本だが、「サッカーができる喜びを毎日かみ締めているし、それはいくつになっても忘れたくない」との思いを胸にプレーしてきた。

「サッカーができなかったことを考えると、こうしてプレーできていることがうれしいし、しかも優勝を勝ち取れて幸せだと思う」。感無量のタイトル獲得。「家族の支え、クラブの支えがあったからだし、優勝をもたらしてくれたチームメイトに感謝したい」と話していた。

(取材・文 西山紘平)

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