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「無心で打ちました」野洲の全国Vメンバー、田中がJ初ゴール!鳥取が無敗守る

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[3.24 J2第5節 鳥取1-1栃木 とりスタ]

 24日、各地でJ2第5節が行われ、とりぎんバードスタジアムのガイナーレ鳥取栃木SC戦は、前半12分にMF田中雄大のJ初ゴールで鳥取が先制したが、栃木は後半22分にFWサビアが同点ゴールを決めて1-1で引き分けた。

 今季4試合を2勝2分。3位に躍進している鳥取は4試合中3試合で先制されながらも(残り1試合は0-0)、追いつき、また逆転して勝ち点を伸ばしてきた。栃木戦では、契約により、期限付き移籍元である千葉と対戦する全ての公式戦に出場しないこととなっているために前節・千葉戦を欠場したFW久保裕一が先発復帰。その鳥取が立ち上がりからアグレッシブに栃木陣内へ攻め込んでいく。

 先制ゴールはスーパーゴールだった。前半12分、右SB尾崎瑛一郎の右CKのクリアボールを田中が「無心で打ちました」とPA外から豪快な左足シュート。得意の左足から放たれた弾丸ライナーがゴール左上へ突き刺さった。野洲高(滋賀)時代に全国高校選手権優勝を経験し、関西大、川崎F、栃木を経て今季鳥取入りした田中はこれがJ初ゴール。古巣・栃木のゴールを破り、チームに先制点をもたらした。

 リードを奪った鳥取は高い位置からの守備がハマり、MF横竹翔のゲームメークから前線のオープンスペースへボールを進めて栃木を押し込んだ。そして16分には左CKのこぼれ球を尾崎が強烈な右足ミドル。また26分には、MF奥山泰裕の好パスを受けたFW久保裕一が左サイドから仕掛けて右足シュートへ持ち込んだ。

 一方、1勝1分2敗で17位に沈んでいる栃木は、前半のシュートが28分にMFパウリーニョの放った左足ミドルの1本のみに終わった。ただ、攻撃がセットプレー中心だった序盤から、前半の半ば以降はピッチを広く使うポゼッションで試合の流れを一転。MFパウリーニョとMF高木和正を軸にボールを動かし、MFクリスティアーノの果敢な仕掛けでゴールへ迫る場面もあった。

 なかなか決定機をつくるまでは至っていなかった栃木だが、それでも後半22分に同点に追いつく。前半途中から投入されていたMF菅和範がクロスを上げると、ニアサイドのFW廣瀬浩二がスルー。中央のサビアが右足ダイレクトで叩くとGKの手を弾いてゴールを破った。

 追いついた栃木は終盤勝ち越しのチャンスをつくったが、勝ち点3を得ることはできななかった。後半40分にはパウリーニョが右サイドスペースを狙ったパス。これをサビアが中央へ落とし、抜け出したFW近藤祐介が決定的な右足シュートを放つ。また後半終了間際にMF湯澤洋介が放ったドリブルシュートがポストをかすめ、菅のミドルシュートがクロスバーを叩いたが、2点目を奪えなかった。

 対して前半終了間際に負傷で久保を失った鳥取は、交代出場のFW岡本達也がオフサイドラインギリギリの攻防を繰り広げたが、こちらも2点目のゴールは生まれず。田中は「もっともっと質を上げていかないといけない」と振り返っていたが、それでも無敗を守り、ホームで勝ち点1を加えた。

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