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川崎F→千葉で新境地の20歳…CB起用・田邉秀斗の奮闘に指揮官も期待「本当に大きな力になった」

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今夏加入からフル稼働を続けるDF田邉秀斗 ※写真は過去のもの

[8.27 J2第33節 仙台0-2千葉 ユアスタ]

 ジェフユナイテッド千葉は直近の試合で守備陣の離脱者が続出。今夏、川崎フロンターレから育成型期限付き移籍で加入した20歳DF田邉秀斗はCBとしてフル稼働を続け、3試合連続の無失点に大きく貢献した。

 DF新井一耀の復帰で攻守ともに安定した千葉は、3試合ぶりに得点を挙げ、4試合ぶりの勝利を手にした。それまでの守備陣の苦しい台所事情の中、前節まで奮闘を見せていたのは若手たち。静岡学園高や川崎FではSBとして出場していた田邉は、加入から3バックの一角としてプレー。今節もその中央に君臨し、完封勝利に貢献した。

 守備では前半16分、相手のショートカウンターが始まるが、FW中山仁斗のボールを冷静にストップ。攻撃でも後半7分に最後方からのドリブルで一気に加速して最前線へ。意表を突いたオーバーラップでチャンスを見出した。後半15分にMF末吉塁が負傷により担架で運ばれる場面では、相手サポーターの煽りを背中に受けながらDFダニエル・アウベスと1対1でコミュニケーション。3バックの連携を崩すことなく、確実に勝利を掴み取った。

 この試合では相手に20本のFKと6本のCKを与えたが、ゴールを守り切った。尹晶煥監督は「相手のセットプレーに対してもうまく対応できた。ロングフィードにもCB3人がうまく対応してくれた」と守備面を評価。3試合連続の無失点には「みんなが守備の意識を持っていた。自陣に入ったときは、もっと積極的に守備にいこうと話はしました。そういったところでみんなが意識をもってやってくれたと思います」と選手たちを称えた。

 相手へのプレスをはがされてあわやピンチの場面も遭ったが、それでも走攻守で高い可能性を見せる田邉。追加登録後は全6試合で先発出場を続ける。指揮官は「みなさんが見ている印象が、一番正確だと思います」と目を細める。「スピードもありますし、サッカーをわかってプレーをしている。まだ若いんですけど、田邉も西久保(駿介)もこれからもっと成長できる選手。われわれのチームには若い選手が多い。みんながいま成長している途中だと思います。特に田邉に関しては、CBが欠けたところに本当に大きな力になりました」。チームの危機を救った20歳の労をねぎらった。

(取材・文 石川祐介)
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