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Jリーグは8月5日から2023-24新ルール導入へ…カタールW杯で物議のPK戦などに変更点

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GKエミリアーノ・マルティネス

 国際サッカー評議会(IFAB)は7月1日から、2023-24シーズンの競技規則の運用をスタートさせる。Jリーグでは例年、やや遅れて施行開始されており、今季は8月5日からの導入。J1リーグでは第22節、J2リーグでは第29節、J3リーグでは第21節からそれぞれ新ルールで試合が行われることになる。

 またルヴァン杯では9月6日のプライムステージから、天皇杯は8月2日のラウンド16からスタートし、国内の各種全国大会では原則7月23日(競技会ごとに対応可)から導入される。

 新たな競技規則の昨季からの主な改正点は4つだ。

 1つ目は第10条に定められた、カップ戦での引き分けの場合などに決着をつけるため行われるPK方式の呼称。これまでは「ペナルティーマークからのキック」と表現されていたが、「PK戦(ペナルティーシュートアウト)に置き換わった。英訳でも「kicks from the penalty mark」から「penalties(penalty shoot-out)」に変わっており、これを受けた変更となった。

 2つ目は第11条に定められたオフサイドの変更。「オフサイドポジションにいる競技者は、相手競技者が意図的にプレーしたボールを受けたとき、意図的なハンドの反則を行った場合も含め、利益を得ているとはみなされない」という項目における「意図的なプレー」の定義がより明確化された。昨年7月にIFABから各国協会に回状で通達されており、すでにJリーグにもこの基準が導入されていたが、競技規則にも明記される形となった。

 3つ目は第12条に定められた懲戒罰に関する変更点。これまでも守備側競技者がペナルティーエリア内でボールにプレーしようと試みていた場合、懲戒罰(カード)が一段階格下げになるという「三重罰」回避のルールが定められていたが、「ボールに向かうことで相手競技者にチャレンジした」場合もこれにあたると新たに明記された。足を出すなどの形で明確にボールにチャレンジしていなくても、その過程にあったと判断されれば、レッドカード相当の場面はイエローカード、イエローカード相当の場面はカードなしとなる。

 4つ目は第14条に定められたペナルティーキック。「ゴールキーパーは、キックを遅らせたり、ゴールポスト、クロスバーまたはゴールネットに触れるなどして、キッカーを不正に惑わせるような動きをしてはならない」と新たに明記された。カタールW杯でアルゼンチン代表GKエミリアーノ・マルティネスの行為が物議を醸したが、キックの前にキッカーに近寄って煽ったりする行為も今後は禁止となる。JFA審判委員会によると、キック中にこうした行為があった場合、PKを止めても蹴り直しとなる可能性もあるという。

 その他、いくつか細かい変更点もある。

 カタールW杯で話題になった件では、インプレー中に出場選手以外の関係者がフィールド内に入り、その状態で得点が決まった場合における扱いが明確化された。関係者が「プレーを妨害していなかった場合」は得点が認められるという。フランス対アルゼンチンの決勝では、アルゼンチンの勝ち越しゴールでこれが問題となっていた。

 また脳震盪による交代選手の追加は今後も引き続きトライアルが継続される他、VARに関するトライアルはIFABの合意なしに行ってはならないこと、VARと主審との間での会話をライブ放送・公開してはいけない(後日、教育や情報提供の目的で使用する場合を除く)ことも決定。アディショナルタイムの算出については「得点に喜び」によって空費された時間も対象とすることが強調され、算出自体も「より厳格に対応する」ことが求められている。

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