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「責任を感じていた」FW永井謙佑が名古屋の今季初得点をもたらす

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2023年7月8日以来となる得点をあげた名古屋FW永井謙佑

[3.16 J1第4節 柏 0-2 名古屋 三協F柏]

 2000年以来24年ぶりの開幕3連敗に加えて、1994年以来30年ぶりの開幕から3試合無得点中の名古屋グランパス。ゴールをとらないといけないと選手たちが覚悟をもっていたと長谷川健太監督が試合後に語った状況で、開幕から2勝1分とスタートダッシュに成功した勢いそのままに立ち上がりは柏レイソルにペースを握られていた。しかし、この試合最初のゴールは名古屋に生まれる。

 前半18分、敵陣右サイドでMF久保藤次郎が倒されてFKを得ると、MF森島司はゴールから少し距離のあるところに高いボールを入れる。これをDFハ・チャンレがヘディングで落とすと、マイボールにしようとしたMF高嶺朋樹の前に入り込んだFW永井謙佑が先にボールにさわる。左足でボールをコントロールすると、倒れ込みながらGK松本健太の股を抜くシュートでゴールに流し入れた。「GKの横か股か。上を狙う余裕はなかったです」と永井は得点の場面を振り返った。

 ヘディングでアシストをしたハ・チャンレは、「デザインしたパターン」だと狙いどおりのセットプレーであったことを明かした。

 開幕戦では途中出場だった永井は、第2節から3試合連続で先発。「(得点が)3試合ゼロってなかなかないので、FWとしては責任を感じていました」と言うが、ゴールという結果で応えたことに胸を撫で下ろしていた。

 開幕から3試合勝ち点に見放されている状況下で、名古屋はシステムを中盤の底にアンカーを置く3-5-2から、昨年まで採用していた3-4-3に変更。長谷川健太監督はアンカーを置くシステムの継続に含みをもたせつつも、3-4-3への手応えを口にした。3トップの中央で攻守にわたって躍動した永井は、「去年積み上げていた部分でわかりやすい戦い方だった」という。中盤の底にMF米本拓司とMF稲垣祥を並べたことで「(ボールを)狩ってくれるので、前への推進力が増した」と、永井はともに11km以上を走破した2人を讃えた。

(取材・文 奥山典幸)

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奥山典幸
Text by 奥山典幸

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