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3得点に関与! 攻撃で魅せた湘南MF田中聡、U-23日本代表入りには「まず自分の特徴を出す」

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MF田中聡

[3.17 J1第4節 湘南 4-4 浦和 レモンS]

 持ち味の守備だけでなく、攻撃面で違いを見せた。湘南ベルマーレは浦和レッズとの打ち合いの末に4-4でドロー。U-23日本代表MF田中聡は1点目と4点目の起点、2点目のアシストでチームに貢献した。

 0-1で迎えた前半23分、田中の鋭いパスから得点が生まれた。右サイドでFW鈴木章斗からパスを受けると、縦へとスルーパス。「(鈴木)雄斗くんがすごく要求してくれた。自分は合わせるだけだった」。PA右でボールを収めた鈴木雄が折り返すと、混戦の末にFWルキアンが同点ゴールを沈めた。

 前半32分には試合をひっくり返した。PA手前でボールを収めた田中は相手を背負いながら反転する“ルーレット”で敵陣に入り込んだ。体勢を崩しながら放ったシュートは、鈴木章がコースを変えて逆転ゴール。「シュートを打ったつもりが章斗に当たって入った。たまたまあんな感じに」と謙虚ながらも、その積極性がアシストとなった。

 2-1で前半を折り返すと、後半はさらに点の取り合いに発展し、後半20分までで3-3。すると29分に再び田中の積極性が功を奏す。相手のクリアがPA手前にこぼれると、田中がダイレクトで左足シュート。ゴール右ポストに当たったボールをルキアンが決め切り、4-3と再び勝ち越した。

 しかし、後半36分には浦和の反撃に沈む。MFサミュエル・グスタフソンの一発に、田中もブロックに出たが防ぎきれず。「勝ちたかった。その一言に尽きる」。自身も得点関与はすれどゴールという結果は残せず「やっぱり自分で決めたかったというのが一番にある」と悔しさをにじませた。

 活躍を残した田中は、明日から始まるU-23日本代表の活動に向かう。22日にU-23マリ代表と、25日にU-23ウクライナ代表と対戦。昨年10月のアメリカ遠征以来の招集となるが、来月にはパリオリンピックアジア最終予選を兼ねるU23アジアカップが控えており、そのメンバー入りへのアピールの場になる。

 田中が務めるボランチ、アンカーのポジションはU-23日本代表のなかでも激戦区だ。「上手い選手はいっぱいいる。だけど、ボールを取ったり戦うところは自分の武器。そこは出したい」と力を込める。「選んでくれたので、まず自分の特徴を出す。何か残せたら」。今回の活動でアピールし、パリ五輪をめぐる戦いに臨むつもりだ。

(取材・文 石川祐介)


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石川祐介
Text by 石川祐介

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