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柏FW木下康介が古巣破るボレー弾!! 早くも4発目でエース不在の懸念払拭「そこはあまり意識せずに」

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柏レイソルFW木下康介

[4.12 J1第8節 柏 1-0 浦和 三協F柏]

 エース不在の懸念をこれ以上ない形で払拭してみせた。柏レイソルFW木下康介は後半27分、右サイドをえぐったFWマテウス・サヴィオのクロスにゴール前で反応すると、うまく腰を捻ったボレーシュートをゴール右隅へズドン。前節・東京V戦(△1-1)に続く2戦連発弾が、5試合ぶり白星を導く決勝ゴールとなった。

 柏はこの一戦からAFC U-23アジアカップに臨むU-23日本代表に選出されたエースのFW細谷真大とDF関根大輝が離脱。全試合先発出場が続いていた大黒柱2人の不在は大きな懸念点となったが、チームのパフォーマンスは落ちなかった。

「急に離脱したわけではない。あの2人なら(代表に)選ばれると感じていたし、いなくてもできる選手が揃っている。そこはあまり意識せずにやっていた」(木下)

 代役出場のFW小屋松知哉、DF川口尚紀の奮闘も目立ったが、大仕事を成し遂げたのは今季加入でジョーカー起用が続く木下。前節の東京V戦でもやや後ろ向きに入ったボールを強引なヘディングで沈め、貴重な同点ゴールを挙げていたが、今節のボレーシュートも「同じような形」(木下)で叩き込んだ。

 2試合続けてゴール前の駆け引きを制す形だったが、木下が意識していたのは「あえて動かない」こと。「動くと味方はパスを出しづらい。相手はラインの上げ下げをしているけどあえて動かないことで敵にも気づかれにくいし、サヴィオも見つけやすい」。競り合う形となっても上回れる190cmの上背も活かし、ゴール前に立ちはだかった。

 木下にとっては21年後半戦に所属した古巣相手のゴールだった。「尊敬するGKだし、長い間ずっと活躍している周作さん相手に点を取れたのは素直に嬉しい」。J1リーグ通算597試合の出場を誇るGK西川周作から奪った一発に喜びを語った。

 先発出場は1試合しかない中でも着実に数字を重ね、今季8試合目にして早くも4ゴール目。J1では昨季の3ゴールを早くも上回ってキャリアハイに達した。「調子が上がってきているし、去年はウインガーをやることが多く、真ん中にいられなかった。本職はストライカーなのでそこはゴールの要因になっていると思う」。

 ところが木下によると本領発揮はこれからだ。「(2013〜21年に)長い間ヨーロッパにいて、帰ってきてからいろんなトレーニングをしてきたけど、右肩上がりでどんどん良くなっている。怪我もあるのでそこを治して、さらに得点できるようにしたい」。さらにコンディションを上げつつ、量産体制に入っていく構えだ。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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