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東京ダービーの退場巡って物議…PK判定もイエロー軽減されず

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前半に退場となったFW安斎颯馬

[4.13 J1第8節 東京V 2-2 FC東京 味スタ]

 J1リーグは13日、第8節を各地で行い、FC東京東京ヴェルディの“東京ダービー”は2-2の引き分けに終わった。試合は10人のFC東京が後半に2点差を追いつく劇的な展開となったが、前半に2枚の警告で退場処分を下されたFW安斎颯馬を巡る判定が物議を醸している。

 問題のシーンは前半26分、安斎が自陣ペナルティーエリア内でMF見木友哉の足を引っ掛け、東京VにPKを与えたプレー。小屋幸栄主審は安斎にこの試合最初のイエローカードを提示したが、このカード判定に疑問が投げかけられている。

 試合後の公式記録によると、このイエローカードは「反スポーツ的行為」の名目で出されたもの。相手選手にダメージを与える無謀な反則による警告は「ラフプレー」と記録されるため、この場面で「反スポーツ行為」にあたると考えられるのは、「相手の大きなチャンスとなる攻撃を妨害または阻止」(SPA)したとするケースだ。ただ、競技規則ではPKにあたる反則に懲戒罰の軽減ルールが設けられており、これが適用されなかった可能性が浮上している。

 懲戒罰の軽減ルールが正当に適用されていれば、「SPA」にあたる反則でPKを与えた場合、当該選手がボールに向かっている過程にあれば、カードは出されないのが原則。またレッドカード相当の「決定的な得点機会阻止」(DOGSO)であれば、同様にイエローカードに軽減されるルールとなっている。

 このケースで安斎はボールに向かう過程で見木の足を引っ掛けているため、SPAの反則があったとしても、懲戒罰の軽減ルールに相当するのは明白。そのためノーカードが適切な判定だったと言える。一方、安斎のプレーが「DOGSO」にあたるのであれば、レッドカードが軽減されてイエローカードが妥当な判定となるが、このケースではFC東京の複数選手がカバーに入っており、その可能性は極めて低い。

 このシーンで1枚目のイエローカードを受けた安斎はその17分後、見木の足を踏むファウルで「ラフプレー」による2枚目のイエローカードを受け、退場処分に。疑問の残るイエローカード判定が試合を大きく左右する形となった。


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ゲキサカ編集部
Text by ゲキサカ編集部

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