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兄・理仁は「追い越したい存在」…17歳MF山本丈偉が鮮烈プロデビュー戦弾で掴んだ初のJ1ベンチ入り

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川崎ダービーで初のJ1ベンチ入りを果たした山本丈偉

[4.20 J1第9節 川崎F0-0東京V U等々力]

 前回J1で“川崎ダービー”が行われたのは、2008年12月6日の最終節。同試合で敗れて降格が決まった東京ヴェルディは、その後15年をJ2で過ごすことになった。
 
 MF山本丈偉は16年ぶりとなった“川崎ダービー”で、初のJ1ベンチ入りを果たした。山本は今年1月に飛び級昇格を果たした17歳。当時を知る選手では当然ないが、“緑色の血”を引く選手の一人であることに間違いはない。

 実力でこの日のベンチ入りを掴んでいた。山本は3日前に行われたルヴァンカップの鹿児島戦でプロデビューを飾ると、前半45分に鮮やかなミドルシュートを突き刺して、チームを勝利に導いていた。

 その勢いを買われて中2日で迎えた試合のベンチメンバーに抜擢された。最後まで緊迫した展開で、残念ながらリーグ戦デビューはお預けとなったが、「J1の観客の迫力というか、今日はすごく感じることができて楽しかった」。

 そして改めて、「結果」を出すことを重要性を感じたという。「デビュー戦のゴールがあったから今回ベンチにも入らせてもらったと思うので結果は大事なんだと思った。これからも練習や練習試合があるので、結果にこだわっていきたい」と気を引き締める。

 プロキャリアをスタートさせたばかりだが、すでに“世界”を意識している。昨年行われたU-17W杯では、先発2試合を含め、ラウンド16までの全4試合に出場。「世界の自分の同じ代のトップを知れたので、刺激になったし、自分の基準もすごく上がった」と振り返る貴重な経験をした。

 そして実兄のU-23日本代表MF山本理仁(シントトロイデン)のキャリアも十分に意識させるところだ。理仁も2019年に東京Vで飛び級昇格。Jリーグでのキャリアを積んで、昨年夏より初の海外挑戦を果たした。

 道筋を重ね合わせたいところだが、丈偉は「追い越したい存在」だと力強く話す。「自分も海外には行きたいですけど、そのためにもまずはヴェルディで活躍することが必要になる。今やらないといけないこと、目の前のことに集中したい」。一歩ずつ、一歩ずつ。まずは18歳の誕生日を迎える5月18日を前に、J1デビューと行きたいところだ。

(取材・文 児玉幸洋)

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ゲキサカ編集部
Text by ゲキサカ編集部

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