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難敵連破で勝ち上がった柏U-15は2年連続4強で敗退…痛恨PK失敗の10番FW加茂結斗「自分の勇気のなさ」

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[12.25 高円宮杯U-15準決勝 柏 0-1 大宮U15 味フィ西]

 同点に追いつく絶好のチャンスだった。1点を先行されて迎えた後半31分、柏レイソルU-15はFW加茂結斗がエリア内で倒されてPKを獲得。しかしこのPKを加茂が蹴るが、右に蹴ったシュートは相手GK岡村泰志に防がれてしまった。

「これまでのいろんな思いが蘇って、自分の勇気のなさというか、あいまいな感じになってしまった。いつもは左隅に蹴るんですけど、練習で外していたのもあって、変えようかなと自問自答した結果、止められてしまいました」

 柏U-15は2年連続して4強での敗退となった。加茂は昨年も準決勝に先発。悔しさを肌で感じていた選手だった。「去年の壁を超ようと思ってずっとやってきた。絶対に去年経験したものを生かそうという気持ちは強かったし、だからこそきょうは勝ちたかった」。力が足りなかったと唇を噛む。

 ただ今大会は初戦で前年王者の神戸U-15を逆転で撃破。準々決勝では夏の日本クラブユースサッカー選手権(U-15)を準優勝したソレッソ熊本に2-0で快勝して、勝ち上がりを決めていた。また先日には来季の1部昇格決定戦を戦うなど、ここ数週間は緊張感のある試合が続いた。そのこともあって、平山智規監督は「一人でできないところはみんなでカバーしながら、チーム力を上げてきていた。選手がよくやってくれた」と労いの言葉を送っていた。

 当然ここは通過点で、来春からはユースに昇格する者、他チームに進む者、それぞれの道で新たな戦いが始まることになる。加茂も「明日からそれぞれが切り替えて、地道に努力していくだけ」と話すと、「プロの舞台でまた会えることを楽しみにして頑張りたいです」と仲間へのエールを送るとともに、自身の目標も明確にしていた。

(取材・文 児玉幸洋)
児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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