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途中出場直後、大宮JYのMF石川匠が鮮やかな突破から期待に応える公式戦初ゴール!「緊張も不安もあったけど」

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[12.27 高円宮杯U-15決勝 鹿島JY 3-2 大宮U15 味フィ西]

 ほぼファーストタッチだったとは思えない、完璧なターンからの鮮やかなゴールだった。

 1-2と1点を勝ち越されて迎えた後半11分、大宮アルディージャU15は2年生MFの石川匠を投入。すると同16分、FW中島大翔とMF小林柚希のコンビネーションから出たパスが石川に渡る。

 そして石川は中央で相手を背負いながら受けると、反転して前を向く。ドリブルでエリア内に侵入すると、GKとの1対1を制して、右足で同点弾を決め切ってみせた。

「少しトラップがずれて、相手がガツンと来ていたので反転できるかなと思ったけど、いいところにボールを置けた。そのまま1対1だったので、スピードで勝負しようかと思った。いい感じに抜け出すことができました」

「シュートコースは分からなかったけど、股が開いているのが見えたので、股を狙って打ちました。正直、緊張も不安もあったけど、前日にしっかりといい準備をして今日を迎えていた。ピッチに入った時も(高橋)祐輔とかみんなが笑顔で声をかけてくれたので、自信がついた感じです」

 華麗なボールさばきから生まれたゴールシーンだったが、石川自身は細かいタッチに苦手意識があるという。憧れは元ベルギー代表のエデン・アザール氏。推進力のある攻撃スタイルに自信を重ねて、「細かいタッチが苦手なので、見習っていきたいです」と目を輝かせる。

 今年初だという公式戦のゴールを日本一を決める舞台で決めることができた石川だが、延長戦で競り負けたという結果に悔しさは当然残った。「自分は今年、得点やアシストが少なかった。来年は目に見える形で結果を残して、自分たちの代を勝たせられるようにしていきたいです」。この悔しさは来年同じ舞台で晴らすしかない。

(取材・文 児玉幸洋)
児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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