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[国体少年男子]「スピードでは負けられない」。栃木県出身の静岡県FW小竹知恩は地元で世代屈指の武器披露し、1得点も……

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静岡県の快足FW小竹知恩(清水エスパルスユース、1年)は交代出場で1得点も、悔しい初戦敗退に。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[10.3 国体少年男子2回戦 静岡県 2-3 新潟県 真岡市総合運動公園運動広場(人工芝)]

 世代トップレベルのスピードを発揮し、1得点。地元・栃木で元気な姿を見せた。だが、静岡県FW小竹知恩(清水エスパルスユース、1年=プログレッソ佐野F.C.U-15出身)は、「地元開催で、(出身地の栃木県ではなく、)静岡県で出るということで違う中で、とても気合が入っていて、自分のできることを全てやろうと思ってピッチ入りました。自分としては1ゴールという結果になってしまって、やっぱり2ゴール、3ゴール獲ってチームを助けたかったし、勝たせたかった」と無念の表情。観戦に訪れた家族の前で勝利できなかったことを悔しがった。
 
 左ウイングで出場することの多い小竹だが、この日は0-2の後半開始からFWとして出場。「自分のスピードは得意で警戒されていてもぶち抜こうと思っていた」と振り返るが、U-16日本代表候補でもある“有名選手”小竹のスピードは警戒され、良い形でボールを持たせてもらえなかった。

 思うようにチャンスに絡むことができず、逆にビハインドは3点に広がった。それでも後半30分、CB関戸海凪(静岡学園高、1年)の縦パスから「1タッチでもう相手いなくてフリーで打てた」と左足で追撃ゴール。静岡にとって待望の1点を挙げた。静岡はさらに35+4分、左利きのMF野澤康佑(浜名高、1年)が直接FKを決めて1点差。だが、直後に試合終了の笛が鳴り、前回19年大会王者の初戦敗退が決まった。

 左サイドから鋭く切れ込むドリブルは強烈。年代別日本代表候補合宿でもそのポテンシャルの高さを見せつけてきたが、開催中のU17アジアカップ予選でU-16日本代表入りすることはできなかった。

「アジアに行けない分、ここで活躍して、アピールして……。来年にはワールドカップ控えていて、そこへ向けてしっかりアピールしたかったけれど悔しいです」と小竹。清水エスパルスユースで少しずつ出場機会を伸ばしている高速アタッカーは、チームに戻って課題の守備をより改善すること、チームを勝たせる活躍をすることを誓う。

 そして、年代別日本代表チームに定着し、「世代ではスピードでは負けられないというのがありますし、そこはプレミアとかでも通用している部分なので自信を持っています」という武器をアジア、世界で発揮する。

(取材・文 吉田太郎)
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