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[MOM4454]京都府MF立川遼翔(京都U-18、2年)_2年連続国体出場のリーダー、ファインゴールで8強入りへ導く

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後半7分、京都府MF立川遼翔(京都U-18、2年)が右足シュートを決め、先制点

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.13 国体少年男子2回戦 京都府 2-0 青森県 吹上浜海浜公園運動広場]

 唯一の前回大会経験者が、京都府にゴールと白星をもたらした。後半7分、京都府MF立川遼翔(京都U-18、2年)がスペースの空いた左からゴール方向へドリブル。青森県のDFが待ち構えていたが、切り返しを交えたドリブルで2人をかわして右足シュートをゴール左隅へ流し込んだ。

 対戦した青森県は、登録16選手全員が青森山田高所属。早生まれの2年生MFは、「前半も切り返したら滑ってきていたし、(青森)山田は身体張ってくるので、滑らせて、最後は冷静に流し込む」というイメージ通りにゴールを決めた。

 ゴールの瞬間、京都や仙台、徳島などで活躍した斉藤大介監督(京都U-18)が「素晴らしい!」と発したファインゴール。立川は「(普段から)相手のことを考えている。相手がこう来たからこうするというのは考えているんで、それが合わへんかったりしたら取られるけれど、大体それは合うんで」という。この先制点は相手の動きを読み取り、自身の技術力、しなやかさも活かした見事な一撃だった。

 立川はこの日、相手の守りのズレを突く形でボールを引き出し、「一番見て欲しいのはターンする瞬間とドリブルで運んでからのシュート」を表現。推進力も魅力の180cmMFは、相手にとって嫌な存在になり続けていた。

 ロングボール、セットプレーからの攻撃を得意とする青森県相手に、セカンドボールの攻防でも貢献。「自分だけがこん中で経験しているので、一番走らなダメだし、一番声出さなアカンと思っているので、優勝するために全部やっている」と求めている部分を全力で発揮しようとしていた。

 その立川については、斉藤監督も「(ゴールのシーンは)積極的に仕掛けろというのは言っているんで、トライしてくれたなと思っています。早生まれで立川が入ってくれていますけれども、目に見える結果という形で引っ張ってくれたのも自分たちにとっては凄く大きかったと思う」と賞賛。スケール感大きなMFはこの国体で自分の立ち位置を少しでも変えようとしている。

 京都U-18ではライバルを上回るプレーができておらず、先発に定着することができていない。「上回るためには攻撃でもっと受けなイカンし、全部前向くくらいでやっていかないと。一人でしんどい状況も打開する力もいるし、色々課題がある」と自己分析。中心選手として戦う今大会でチームを引っ張り、勝利へ導いて評価を高めることも目標だ。

「今日勝てたんですけれども、まだまだトラップの位置だったり、もっと周りを見てボールを受けれるし、まだまだ課題という部分があるので、そこをこのあとの4試合で改善して、自分のゴールで勝って、決勝まで行って、全員で笑って終われるようにしたい」。前回大会は好プレーを見せたものの、2回戦敗退。この日昨年超えを果たした注目MFが、広島県との準々決勝でも京都府にゴールと白星をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)
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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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