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[MOM4458]大阪府MF山本天翔(G大阪ユース、1年)_「エグい」左足ミドルで先制点。日本一の主将へ、あと1勝

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前半8分、大阪府MF山本天翔主将(G大阪ユース、1年)が先制ゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.15 国体少年男子準決勝 大阪府 5-0 広島県 OSAKO YUYA stadium]

 主将のスーパーミドルが、大阪府を加速させた。前半8分、大阪府は敵陣中央でパスを受けたMF山本天翔主将(G大阪ユース、1年)が、「受ける前にちょっとゴール見ていて、『前、空いているな』と思ったので『思い切って振ってみよう』と思いました」と左足を振り抜く。これが約30m先のゴールネットに突き刺さった。

 この日のOSAKO YUYA stadiumは強風。大阪府は前半に畳み掛けるため、風上を選択していた。そして、どこかで1本ミドルシュートを打つ考えだったという主将が、実行。追い風に乗った一撃は「これまでで、まあまあベストに残るような」スーパーゴールとなった。

 坂元博晃監督(摂津高)も「天翔のミドルは本当にこの雰囲気が出してくれたゴールちゃいますかね。エグいです。(試合の流れにおいて)あれがデカかったです」と絶賛したゴールによって大阪府は勢いに乗った。

 前半だけで3得点。判断力と左足キックに長けた左利きのボランチは、前半終了間際にも相手のバックパスを狙ってインターセプトし、3点目のゴールの起点になっている。この日は守備面でも存在感。パスを繋いで前進する広島県を中盤で食い止め、攻撃面でも司令塔の役割を存分に発揮した。

 ここまでの2試合は、チームの課題である守備に重きを置きすぎたために、なかなか攻撃に絡むことができていなかった。だが、この日は積極的に前方の選手と係わるなど1得点1アシストの活躍。「これまではチームとしては結果出ていましたけれども、自分的にアシストや点に絡むプレーができていなかったので、今日決めれて良かったです」と微笑んだ。

 大阪府は過去開催された13大会で準優勝5回、3位3回、4位1回。悲願の初優勝まであと1勝とした。そのチームの主将を担う山本は、「嬉しいですね。たまたま『キャプテンやってみないか』と細川(慎介)コーチに言われたので『やりたいです』と即答してやらせて頂いている。自チームでも引っ張っていくとか、声を出すとか、コーチングとか、自分的には長所だと思っているので、そういうところができるから細川コーチも頼んでくれたのかなと思っています」と語る。

 坂元監督が「上手くやってくれていると思います。みんなでよくやっています」。強烈なキャプテンシーを発揮するというよりは、チームメートとともにみんなで戦うリーダー。茨城県との決勝もみんなで戦い、歴史を変える。

「(優勝)したいですね。したい。今大会のスローガンが『歴史を変えよう』というところでみんなが取り組んできたので、最後は優勝というところにこだわっていきたいです」。勝って、日本一の主将になる。

(取材・文 吉田太郎)
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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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