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[MOM815]大阪学院大GK梅田陸空(4年)_明治を相手に「俺の試合」を展開、姉はバスケ選手

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.26 総理大臣杯3回戦 大阪学院大1-1(PK5-4)明治大]

 この日も“梅田陸空劇場”だった。大阪学院大が1-1と同点に追いついた直後の後半17分、明治大に勝ち越しのチャンスとなるPKのチャンスが与えられる。

 しかしここでGK梅田陸空(4年=大阪学院大高)が立ちはだかる。MF木村卓斗(4年=横浜FMユース/横浜FM内定)が蹴ったPKを残した足で弾き出すと、こぼれ球をDFがかき出して難を逃れた。

 実は梅田は1回戦の札幌大戦でもPKストップを披露。好セーブでチームに勢いを与えていた。梅田自身も「そこから確実に乗っていますね」と笑みを浮かべる。PK戦でも2本のセーブを含む4本の失敗に導いた守護神は、「PKを止めたときは俺の試合やと思った。PK戦も全部止めて勝つしかないと思っていた」としてやったりだった。

 総理大臣杯で明治大に勝つことは運命だったのかもしれない。系列校である大阪学院高出身の梅田は、高校3年生の時に当時大阪で開催されていた総理大臣杯に出場していた大阪学院大の試合を見学。準決勝で明治大に0-3で完敗を喫する姿を目の前で見ていた。

 今大会の組み合わせが決まった時から、「明治に勝つことを考えていた」という梅田。「僕たちは明治にボコボコにされているのを見て、入学している。見ている学年が多いので、みんなリベンジという気持ちだったと思います」と充実の汗をぬぐう。

 4人兄弟の3番目で、1歳年上の姉である彩香さんは、Wリーグ(バスケットボール女子日本リーグ)のアイシンウィングスで活躍するアスリートでもある。一緒に練習することもあり、実業団の世界で活躍する姉は、目標とする存在だ。

 昨年にはセレッソ大阪の練習にも参加。GKキム・ジンヒョンのレベルの高さを目の当たりにすることで、大いに刺激を受けた。そして今年度より、大阪学院大のGKコーチには、子どものころに憧れた松代直樹氏が就任。プロレベルの指導環境で、大きな進化を遂げている。

 学校としては18年度大会に並ぶベスト4。一つ勝てば学校史に新たな1ページを刻むことになる。「決勝は声出し応援ができるらしいので、それをみんな楽しみにしている。あと一回勝って大阪に戻って、来れていないメンバーを全員つれて、東京に乗り込みたいと思います」。明治を破った勢いのまま、駒澤大も一気に飲み込む。

(取材・文 児玉幸洋)
●第46回総理大臣杯特集

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