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[MOM789]川崎市立橘DF本田虹樹(3年)_リベンジの無失点!全国王者撃破

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.9 全国高校総体神奈川県予選2次予選1回戦 川崎市立橘0-0(PK6-5)三浦学苑 麻布大淵野辺G]

 前回対戦のリベンジをしっかりと果たした。川崎市立橘のCB本田虹樹主将(3年)は昨年度日本一の三浦学苑のオープン攻撃を完封。判断速く背後へのボールにいち早く反応すると、対人・球際の強さや的確なカバーリング能力も発揮して強豪に決定機をつくらせなかった。延長戦を含めた100分でほぼ集中力を切らすことなく素晴らしい対応を見せ、無失点でチームの金星につなげた。

 三浦学苑とは4月の関東大会予選4回戦でも対戦。前半を1-0とリードして折り返したが、後半は相手のオープン攻撃に沈んで3失点。逆転負けを喫していた。本田は「前回は自分が感情的になってしまっていた」と反省する。徹底して背後を突いてくる相手に冷静さを失い、チームをコントロールすることができなかった。今回はその雪辱戦。「(前回の対戦で)負けているとは思わなかった。やれている部分もあった。だからきょうも気持ちで負けていることはなかった。借りを返したかった」というCBは反省を活かした守りでチームを雪辱勝利へと導いた。

 試合後は「カバーとかずっと頭を使っていた。身体よりも頭が疲れました」と苦笑い。それでも「本当はボランチをやりたい」というCBは守備だけでなく攻撃面でも存在感を発揮していた。最終ラインでもファーストディフェンスを難なく外すと、相手の逆をつくドリブルで中央突破し、最前線まで駆け上がる場面も。「いつもならば、もっと行っている」というドリブルはこの日控え目だったが、攻撃面でも個の高さを印象づけた。

 チームの大半は地元の中体連出身だが、彼は三菱養和SCジュニアユース調布出身。タレント揃うクラブチームの強豪では力を発揮しきれなかったようだが、高校サッカーでチームリーダーとして成長して実力を高めている。次戦は関東大会王者・川和と対戦。「ここ(三浦学苑戦)が一番じゃない」と金星の興奮の中でも冷静に次の試合へ視線を向けていたCBと市立橘の躍進はまだ始まったばかりだ。

(取材・文 吉田太郎)
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