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[総体]圧巻の破壊力!U-17代表入りで「変わった」長崎総科大附FW安藤瑞季が名将の下でさらなる飛躍へ

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[6.9 総体長崎県予選準決勝 長崎総合科学大附高 7-0 長崎南山高 長崎県立百花台公園サッカー場]

 長崎総合科学大附高はU-17日本代表のFW安藤瑞季(2年)が先制ゴールをアシストしたほか、チーム3点目を決めるなど大勝に貢献。特に身体の強さを活かした突破を長崎南山高DFは全く止めることができず、安藤の破壊力が際立つ試合となった。

 怪我明けで先発は準々決勝から。その点を考慮されて、この日もフル出場しなかった。それでも、県内では接触した相手が弾き飛ばされるくらいの違い。競り合った際に逆にファウルを取られてしまうことがあるためにボールサイドではややセーブしながらプレーしているというが、それでも彼の強さは別格だった。

 前半4分に相手のミスを逃さずに右サイドを一瞬で抜けだし、ピンポイントのクロスで先制点をアシスト。19分には右クロスのこぼれ球を1タッチでゴールへ沈め、その後も右サイドでのパワフルな突破でアシストするなど、チャンスメークの部分でも違いを示した。

「周りを活かす動きが春遠征からできてきて、アシストという部分でも活躍できるようになってきた。きょうはアシストが3本で得点が1だったんですけど、やっぱり得点を獲りたい」と笑うが、それでも3月にU-17日本代表に初選出された本格派のストライカーはできるプレーが増えてきているという。「代表終わって、3月の終わりくらいから自分でも変わったと感じます。周りからも『走るようになったし、ロストしなくなった』と。周りが見えるようになったと自分も実感したんですけど周りの人も言ってくれる」と成長を実感している。まだまだ攻めるための体力を残してしまって守備をサボってしまうところがあり、走り切る体力の部分も課題だが、注目の2年生ストライカーは着実に進化を遂げてきている。

 その安藤に対する名将・小嶺忠敏監督の期待は大きい。「アメとムチで大分良くなりました(微笑)。(駒大へ進学した)兄は紳士。弟は気が強い。でも、それは絶対になくしてはいけないものなんです」。ストライカーとして大きく育ってほしいという思いがある。自分を奮い立たせ、襲いかかるように相手DF、ゴールに向かっていくところは彼の良さ。その良さを残しつつも、名将は守備面など妥協することなく、厳しい姿勢で高いレベルを求めて安藤に刺激を与え続けている。
 
 安藤も「小嶺先生はモチベーションを上げてくれる。ありがたいです。自分はゴールを決めるしかないけれど、応えて上げられるようにしたい」と意気込む。代表入りで意識を向上させて「変わった」FWがFW大久保嘉人(現川崎F)ら名選手を育てた名将の下でより大きく育つ。

(取材・文 吉田太郎)
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