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怪我明けの強力FW石橋鞘はチームに感謝。決勝での活躍と明秀日立の勝利を誓う

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明秀日立高の強力FW石橋鞘(3年=SCH.FC出身)は突破力を発揮。決勝での活躍と勝利を誓った

[6.14 インターハイ茨城県予選準決勝 明秀日立高 1-0 水戸商高 ひたちなか市総合運動公園陸上競技場]

「コーチのご厚意もあって、怪我明けでもすぐメンバーに入れてもらったので、メンバー入れてもらったからには絶対に活躍して、最後の年というのもあるので後半からでも活躍してチームを勝たせたい」。明秀日立高の強力FW石橋鞘(3年=SCH.FC出身)が、インターハイ予選決勝での活躍と全国大会出場を宣言した。

 石橋は昨年の関東高校大会で初優勝に貢献し、大会優秀選手にも選出。新チームでは県新人戦決勝で2得点をマークし、1冠獲得へ導いている。だが、3月に股関節を負傷。Aチームに帯同しながら回復を目指したが、関東大会予選敗退後に休養を取ることになった。

 県1部リーグはここまでほぼ出ていないという状況。石橋ら中心選手の怪我もあり、関東大会予選は2回戦敗退に終わった。その後、石橋は休養を取ったことでコンディションが向上。迎えたインターハイ予選は宿敵・鹿島学園高との準々決勝で2ゴールを決め、エースの役割を果たしている。

 水戸商高戦は後半開始から登場。いきなりDF2人を剥がしてチャンスを作り出した石橋は、その後も鋭い身のこなしでDFをかわし、シュートへ持ち込むなど存在感のある動きを見せた。だが、この日は1-0の状況で強引に仕掛けてロストする回数も増加。より状況に応じたプレーを萬場努監督から求められていた。

 鋭さと馬力を兼ね備えたドリブル突破は最大の武器。「それは武器なので、それをやらないと自分の存在価値がなくなってしまう」と考えている。その特長をチームの勝利に結び付けなければならない。だからこそ、より失う回数を減らすこと、またラストパスの精度など技術面の向上を課題に挙げていた。

 石橋は、自身が不在だった期間にチームが変わったことを感じ取っていた。「関東大会に比べたらみんなよく声を掛け合って、一回大きな負けを経験しているので、負けたくないですし、雰囲気というのはみんな大事にしていると思います」。石橋ら攻撃の中心選手が不在で苦しんだチームは、前向きな声がけなどで雰囲気が向上。また、チャンスを得た選手が活躍するなど良い状態で勝ち上がってきている。

 エースはそのチームに復帰。指揮官も「期待感は揺るがない」と口にする石橋は、結果で応える意気込みだ。チームのためにも、また自分自身の将来のためにも、絶対にインターハイへ。全国大会での活躍を掲げるFWが、関東大会予選のリベンジマッチとなる霞ヶ浦高との決勝で明秀日立を勝利へ導く。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2023

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