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日大藤沢のU-16日本代表MF布施克真が同点弾。「もっと毎日毎日努力していかないと」

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PK戦4人目、日大藤沢高MF布施克真(2年=横浜FMジュニアユース出身)が決めてガッツポーズ

[6.17 インターハイ神奈川県予選準決勝 桐蔭学園高 1-1(PK3-4)日大藤沢高 等々力]

 日大藤沢高は0-1の後半6分、MF布施克真(2年=横浜FMジュニアユース出身)が貴重な同点ゴール。CKから味方の放ったシュートのこぼれ球に反応し、右から右足を振り抜く。ボールはニアポストを弾き、その後相手選手に当たる形でゴールラインの内側へ。「あのシュートを一発で決められなかったのは…」と納得していなかったものの、「ビハインドで自分のゴールだったので嬉しかったですね」と表情を緩めていた。

 布施は5月末から開催された「U-16インターナショナルドリームカップ2023 JAPAN」で2試合に先発し、U-16日本代表の優勝に貢献したボランチだ。「向こうでは相手の選手の高さや強さが日本の選手と違った。その中でプレーするとなった時に自分の立ち位置とか頭を使った賢いサッカーが必要だった」と振り返る。

 この日は相手が引いている際は後方でボールを受け、前に出てきた際にはその裏を狙う動き。だが、気温34.6度という暑さの中で後半はその動きを継続することができず、裏へ抜ける動きだけになってしまったことを反省する。

 それでも、後半にはCB宮崎達也(3年)の縦パス一本で抜け出しかけ、延長戦ではMF岩内類(2年)へ絶妙なスルーパスを通した。そして、PK戦では4人目に登場し、見事に成功。2大会連続となるインターハイ出場に貢献したが、本人は「もっと自分が中心となってチームを勝たせられるプレーヤーになりたい」と求めている。

「U-16インターナショナルドリームカップ2023 JAPAN」では、自分の背後にグラウンダーのパスを通されないように立ち位置を意識。また、身体の強さに自信を持つ布施は、バトルで世界の才能と渡り合っていた印象だ。一方で、ここぞのパスを通せないシーンも。「一番苦手なのが僕トラップとかパスなので、最近意識して自主練とか練習後にやっているけれど、ボランチとしては足りないのでもっと意識していきたい。自分のパスでチームを勝たせられるようにしたいです」と課題を持って取り組んでいる。

 現在、U-17日本代表がU17アジアカップに参戦中。布施はそのメンバー候補の一人だったが、「全くアジアに行くには足りていないと思うのでもっと毎日毎日努力していかないといけない」と自分に対して厳しい評価を口にしていた。得意としてきたドリブルもこの日は十分に発揮できなかったことを反省。自分の力に過信せず、だが、自信も持って上を目指す。

「U-16の代表に選ばれたことは、自分にも他とは違うものがあるからだと思っているし、それをもっと自分の中ではっきりさせて、インター(ハイ)も凄く強いチームが集まるし、その中で自分に何ができるかが大事だと思うので、自分のプレーに自信を持ってやりたい」。U-17日本代表がアジアを突破すれば、11月にU-17ワールドカップに出場するチャンスがある。日大藤沢の全国制覇、また世界のステージに立つことも目指し、夏を過ごす。

(取材・文 吉田太郎)
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