[2.27 デンチャレグループA第1節 U-20全日本選抜3-1関西選抜]

　こちらとしてもいい天気の下で見たかったというのが正直な感想だろうか。昨年度王者の関西選抜はU-20全日本選抜との注目決戦に1-3で逆転負け。「昨日から天候を見ていたけど、予想よりひどかった。言い訳みたいですけど、ボールが止まったり、逆に伸びたりして、あまりうまく行かない試合でした」。終始吹き荒れた“暴風”が大きく左右した試合結果に、MF木戸柊摩(大阪体育大3年=札幌U-18/札幌内定)も肩を落とした。

「1戦目は大事だと思っていたし、ましてや今年のU-20(大学選抜)は名の通ったタレント揃いのチーム。本当であればここを叩いて、僕らは2連覇を狙っているので、いい流れに乗りたかった。でも負けてしまったことは仕方がないので、あとは2連勝して、また決勝まで行きたいです」

　デンソーカップチャレンジ(デンチャレ)には3年連続の出場となる。ただ1年生の時も関西選抜の一員として出場したが、決勝で惜敗して準優勝。昨年はU-20全日本選抜での出場だったが、直前の怪我で試合に出場することは出来なかった。「自分としてはデンソーは悔しい気持ちが残っているので、今年は何かを残したい気持ちが強い」。タイトルへの思いは人一倍だ。

　J内定選手としてやってきた自覚も十分にする。木戸は昨年3月に高校時代までを過ごした北海道コンサドーレ札幌への25年入団内定を発表した。ルヴァンカップにも3試合出場。そしてオフのキャンプには3年連続の参加となったが、今年は「気持ちの余裕」と感じることができたという。鳥栖や名古屋らと行った練習試合でも持ち味を発揮できたということで、自信をつけて大学での活動に戻ってきた。

　今年は大学サッカー界でより存在感をみせることを目標にする。昨年叶わなかった札幌でのJ1リーグデビューへの思いは持ちつつ、授業も残っていることから、あくまでも活動の拠点は大学に置くつもりでいる。「メンバーが揃っているので、何かを残してプロの世界に行きたいと思います」。今年は得点やアシストといった目に見える結果にこだわることで、より存在感を発揮するつもりだ。

(取材・文　児玉幸洋)