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「ドイツにとって、ドイツのサッカー界にとって悲しい日」 オランダ戦中止を嘆くDFB暫定会長

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 最終的にはスタジアム周辺の不審物は爆発物とは確認されず、逮捕される人物もいなかった。しかし17日にハノーファーで開催される予定だったドイツ対オランダの国際親善試合の中止は、サッカー試合やイベントの安全性に対する考え方に影響を及ぼすだろう。

 ドイツ内務大臣トーマス・デメジエール氏は17日の夜に現地で開かれた会見で「中止の決断は簡単なものではなかった」と口を開いた。それから「本日のサッカー試合に対する脅威の兆候が強まっていたため、私は連邦の保安当局とともに人々の保護を理由に、国際親善試合の中止を強く忠告するに至りました」と決断を説明している。

 ドイツ『シュピーゲル』『ビルト』によると、フランスの情報機関がドイツ側に、「北アフリカ出身の名前が知られている人物とその団体が襲撃を画策している」と伝えたとのこと。だがデメジエール内相は会見で、「兆候の発信元や内容に関してはコメントを控えることを理解してほしい」と述べ、その情報を明かすことは今後の捜査、テロ対策に関わるものとした。

 同席したドイツサッカーリーグ(DFL)会長兼ドイツサッカー連盟(DFB)暫定会長のラインハルト・ラウバル氏は「ドイツにとって、ドイツのサッカー界にとって悲しい日」と話している。しかし、「どれほど辛くても本日の(試合中止の)決断を尊重し、関係者の皆さまに感謝します」と理解を示した。

 一方、13日のパリでの同時多発テロ事件に続き「我々のチームが4日間で2度もこのような悲しい出来事を経験することは今まで想像できませんでした」と語るラウバル氏は、今後のリーグ戦開催について次のようにも話している。

「考えることになるでしょう。私が受けた印象では、ドイツにおけるサッカーはこれらの出来事により一種のターニングポイントに達したかもしれません」

 ラウバル氏は会見後に『dpa通信』で、週末のブンデスリーガ次節について「マッチデーは開催されます」と強調した。オランダ戦の前にも、テロに屈しない姿勢を示すために試合は開催されるべきと関係者が口にしていた。しかし17日の試合中止の決断に続き、同日にハノーファー市内で開催予定だったコンサートなど多くのイベントなどがキャンセルとなっている。

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