相次ぐ解任報道に、マンチェスター・ユナイテッドのルイス・ファン・ハール監督が激怒した。23日の会見でわずか3つしか質問に応じず、5分でプレスルームを去ったのだ。『BBC』などイギリスメディアが報じている。

　ユナイテッドは公式戦で6試合白星がなく、3連敗中。チャンピオンズリーグでグループステージ敗退となり、ファン・ハール監督は解任危機と報じられている。チェルシーを去ったジョゼ・モウリーニョ氏が後任に決まっているとの報道も浮上した。

　アーセナルのアーセン・ベンゲル監督は23日、メディアの現在の報道はファン・ハール監督への敬意を欠いていると苦言を呈した。ファン・ハール監督は会見でベンゲル監督のコメントについて感想を求められると、次のように返した。

「このプレスルームの中に、私に謝ろうという者はいるのかね? 誰もそういう気持ちはないのか? 私はそれが知りたいね」

　そして記者が「我々の何がいけなかったのでしょう?」と問うと、ファン・ハール監督はこう続けた。

「私はすでに解任されたんじゃないのかな。そういう記事を読んだよ。私の同僚(モウリーニョ氏)がすでにここにいるという記事もね」

「私の妻や子供たち、孫たち、ユナイテッドのファンたち、私の友人たちがどうなったと思う? 何度も私に連絡してきた。ベンゲルが言っているのも、そういうことだ」

「今の私がメディアと話したいと思うか? 私がここにいるのは、プレミアリーグのルールだからに過ぎない。私は君らと話さなければいけないのだ。だが、私が見ることができるのは、私が何か言えば、君らが私の言葉を君らの文章の中に使うということだけだ」

「私が言いたいのは、私は選手たちの自信を深めようとしてきたということだけだ。今週はすべてをやってきた。ミーティングをし、クリスマスのランチもした。私がスピーチをし、キャリントンの全員からのサポートや温かさを感じている」

「だが、メディアにはそれを感じない。もちろん、君らがそのテーマについて書くことができるのは想像できる。我々は良い順位にいない。だが、4週間前の我々は首位だった。4週間後にまた首位にいるかもしれない」

　ここで記者は、ユナイテッドというビッグクラブで結果が出ず、サポーターが不満を抱いていれば、憶測につながるのは避けられないとの見解を示した。だが、ファン・ハール監督は同意しない。

「私はそう思わない。君らがそういうことをやっていいとは思わない。君らは事実に即して報じるべきだからだ。君らが良くないこと、事実でないことをつくり上げるから、アレックス・ファーガソン、デイビッド・ギル、エド・ウッドワードから連絡があるんだ。そして今、私は君らの質問に答えなければいけない」

「私はそんなことをしたくないんだ。今は、ストーク・シティ戦に集中しているとだけ言っておく。選手たちを助けている。君らには、『メリークリスマス』だ。そしてまた会うときに『ハッピー・ニューイヤー』だね。ワインとミンスパイを楽しんでくれ」

26日のストーク戦は、ファン・ハール監督の進退が懸かる一戦とも言われている。

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