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混沌のバレンシア、ベティスに敗れて12戦未勝利…ファンは「G・ネビルは出て行け」と合唱

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 7日のリーガ・エスパニョーラ第23節、バレンシアは敵地ベニト・ビジャマリンでのベティス戦を0-1で落とした。

ミッドウィークのコパ・デル・レイ準決勝バルセロナ戦で、0-7の大敗を喫したガリー・ネビル監督率いるバレンシアだが、いまだフリーフォール状態である。この試合ではバルサ戦に続き 、スタメンの選出でも失敗。シケイラ、またザヒボを先発させたが、左SBの新加入の前者はいまだコンディションが整っておらず、ボランチの後者はチームを動かせずことができない。シケイラは44分に負傷してガジャと交代した。

 バレンシアが失点したのは49分。ウォルフスウィンケルの折り返しからルベン・カストロにGKライアンを破られた。バレンシアはその後アンドレ・ゴメスがボールを保持したときにこそ流麗な攻撃を見せるものの、ベティスから主導権を奪うまでには至らない。G・ネビル監督は60分にフェグリを下げてロドリゴを投入し、また76分にはイエローカードを受けていたザイボを下げてサンティ・ミナを投入。だが大局は変わることなく、85分にはムソンダに対するファウルでガジャが退場となり、数的不利にも陥って試合を終えている。

 バレンシアはリーガで12試合勝利なし。G・ネビル監督就任後の成績は5分4敗と一向に調子が上がらず、勝ち点25で13位に位置している。現時点ではヨーロッパリーグ出場圏6位に勝ち点10差を付けられ、降格圏18位とは4差と2部落ちに近づいている状況だ。

 こうした状況下によって解任報道が加熱するG・ネビル監督だが、この試合後に行われた会見でも続投を明言。シーズン終了までチームを率いる意欲を改めて口にしている。

「今日は敗戦に値しなかった。勝利と敗北の境界は限りなく薄いものだよ」

「今は団結するときにほかならない。私は5か月間の仕事ぶりで自分を裁いてほしいと言った。しかし、たった5週間で裁かれている」

 G・ネビル監督は会見を終えた後には、バレンシアファンと緊張感のあるやり取りを見せている。ビジャマリンを後にしてチームバスに乗り込もうとしたG・ネビル監督を、応援に駆け付けていたファンは非難。ファンに近づいた同指揮官はぎこちないスペイン語で「チームを笑うことはできない。ファンを笑うことはできない」と話し、あとは英語で対応したが、「このままじゃ2部に落ちちまうぞ!」とファンの憤りは収まらず。その光景は、チームがバレンシア空港に到着した際にも繰り返された。

 そしてチームバスがパテルナ練習場に到着した際、そこに待ち受けていた数十人のファンは「G・ネビルは出て行け!」というコールを何度も、何度も合唱している。

 一方、同日に行われたバライドスでのセルタ対セビージャは1-1のドローで終了。43分にカリソのゴールでセビージャが先制したが、63分にバビュがセルタの同点弾を決め、勝ち点1を分け合った。連勝を逃したセビージャは勝ち点37で5位に位置し、3試合勝利のないセルタは勝ち点35で7位につけている。


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