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退団報道のメッシに注目集まる…バルサは選手に決断を委ねる意向か

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バルセロナのリオネル・メッシ

 現行契約満了時に退団する可能性が大きく報じられているバルセロナFWリオネル・メッシだが、クラブ側は契約延長の交渉が長引くことを覚悟しているようだ。

 14日、スペイン『マルカ』はメッシが2018年以降の契約をバルセロナと結ばない可能性があると一面で報じた。この報道により、メッシの去就に関するさまざまな憶測が飛び交っている。

 バルセロナは今後数年メッシにクラブが掲げるプロジェクトの中心になることを期待しているとされる。その一方で、メッシとの契約延長交渉が一筋縄ではいかないことも理解。首脳陣はメッシだけでなくGKマーク・アンドレ・テア・シュテーゲン、MFイバン・ラキティッチセルジ・ロベルト、FWルイス・スアレスといずれも現行契約を2019年としている選手たちとの契約延長に関しても動いており、主力流出を防ぐための対策を講じている様子だ。

 バルセロナは「メッシが満足できる環境」を用意する考えだという。今夏ユベントスに移籍したDFダニエウ・アウベスの退団は、少なからずメッシを失望させた。そういった出来事を避けるため、クラブはMFハビエル・マスチェラーノセルヒオ・ブスケツ、FWネイマールとの契約延長をまとめた。メッシが望むのはバルセロナで高い年俸を受け取ることのみならず、2008年以降続く成功のサイクルを維持することだとみられている。

『マルカ』のメッシ退団報道は、バルセロナでは驚きをもって伝えられたものではなかった。メッシとその関係者は以前から契約更新について、バルセロナに忍耐を求めていた。クラブ側には2013-14シーズン終了時に締結された現行契約からの大幅な年俸見直しを含めた新契約提示の準備がある。だがメッシは8度目となる契約更新に際し、サインの時期を自身で定める希望を抱いているようだ。

 この状況は、ある選手のことを思い起こさせる。2015年夏にバルセロナを退団したMFシャビ・エルナンデス(現アルサッド)である。長年バルセロナの心臓としてプレーしたシャビだが、年々出場機会が減少し、他国への移籍が盛んに取りざたされるようになっていった。当時ジョゼップ・マリア・バルトメウ会長は「決断の権利は選手にある」と繰り返し主張していた。結局、シャビは契約期間を1年残していた2015年にクラブと契約解除で合意。カタールに新天地を求めたのだった。

 メッシ、シャビと似たような状況にいるのがMFアンドレス・イニエスタだ。現行契約を2018年までとしているイニエスタだが、今の時点で契約延長の交渉に進展はない。来年5月に33歳となるイニエスタには、バルセロナで引退するか、他の道を選ぶのかという選択肢が用意されている。

 メッシはイニエスタほど慎重なタイプではない。しかしながら今年7月に脱税の罪でスペインの裁判所から21か月の禁固刑を言い渡されたことが、メッシに足踏みをさせている。この脱税の件ですでに最高裁に上告しているメッシだが、依然としてスペインでの将来を懸念している模様。そのため、他国への移籍を熟慮する必要性を感じているとされる。

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