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「アイディアがお金に勝利した」サッキ氏が古巣ミランの11年ぶりセリエA優勝に歓喜

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 元ミラン指揮官のアリゴ・サッキ氏が23日、イタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』のインタビューに応じ、自身の古巣であるミランのスクデット獲得について語った。

 ミランは2011年のリーグ優勝を最後に、長らく低迷が続いていたが、ステファノ・ピオリ指揮下の2020年以降、若手主体のチームは徐々に成長。テクニカルディレクター(TD)を務めるパオロ・マルディーニ氏やベテランのFWズラタン・イブラヒモヴィッチの存在も、チームが勝者のメンタリティを獲得する上で重要な役割を担い、11年ぶりとなる今シーズンのセリエA制覇へとつながった。

 近年、クラブの財政事情から、ユヴェントスなどとは対照的にローコストではあるが、ターゲットを絞ったチーム作りを進めてきたミランのスクデット獲得について、サッキ氏が見解を示した。

「ミランの優勝は、さまざまな理由からうれしく思っている。アイディアがお金に勝利したのだ。イタリアのクラブのほとんどが借金を背負っている。それでも同じ結果を出すためには、アイディアがより必要とされる。ミランはどんどん強くなっていき、本当に素晴らしかった」

「私は最終節のサッスオーロ戦において、ミランの選手たちが引き分け狙いをするのではないかと恐れていた。イタリアのチームがよくやるように、1ゴールを挙げた後に、全員が引いて守るのではないかとね。だがミランはパーソナリティと気持ちの入った試合を見せ、対戦相手のプレーを阻む最良の方法は、自分たちのプレーを続けることであることを証明した」

「クラブはチームよりも優先され、チームは個人よりも優先される。ほとんど無名だった選手たちばかりだが、最強の組織力が勝利を収め、プレーそのものが本物の主役となった。そして(ピエール)カルルのように無名だった選手たちも成長した」

 最後にサッキ氏は、EURO(ユーロ)2020制覇後にワールドカップ(W杯)出場権を逃したイタリア代表に言及しつつ、王者ミランの過信を警戒。「これからイタリア代表も経験した危険が待っている。それは自らを“無敵”と信じてしまうことだ」と指摘した。

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