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準々決勝で痛恨ボールロスト…“矢面”会見に臨んだ韓国代表MFの覚悟「サッカーを選んだ小さい頃の自分に感謝」

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MFファン・インボム(写真右)

 アジアカップを戦う韓国代表は5日、準決勝ヨルダン戦の前日会見にMFファン・インボム(レッドスター)を登壇させた。同選手は延長戦の死闘となった準々決勝オーストラリア戦で失点に絡むボールロストをし、批判に晒されていたボランチ。それでも矢面に立つ覚悟で会見場にやってきた背番号6は力強く奮起を誓った。

 会見で韓国の記者からミスについて問われたファン・インボムは「明日のチャンスを得る前にしてミスをするとかしないとか、ゴールを決めるとか決めないとかではない。ミスはこの美しいゲームの一部で、いつでも起こりうるもの」と力強く返答。ユルゲン・クリンスマン監督の姿勢を引き合いに出し、「過去のことは考えない」と断言し、言葉を続けた。

「過ぎたことは過ぎたことで、私たちは今日のこと、明日のことだけを考える。私たちにとって明日の試合は重要な試合だけど、最も重要なのはどうすればこのチームが結果を出せるか。だから明日の目的はどうチームを支えられるか、チームが失点しないようどう守備をすればいいか、どうすればチームがゴールを奪えるかということになる」

 ファン・インボムは自身のミスについても向き合い、「宿題は大会が終わってからしたい。ビデオで自分がプレーする試合を見て、自分のパフォーマンスを分析して、未来に向けてどう改善できるかを考えたい」と強調。それでも「いまこの瞬間は自分のことではない」と力を込め、「チームとして明日の試合に臨み、選手として出場することを望んでいる。チームのために全力を尽くすべくピッチに立ちたい」と意気込んだ。

 また別の質問の中では「自分が個人競技をしていなかったこと、いろいろなチームスポーツがある中でサッカーを選んだ小さい頃の自分に感謝している。誰でもミスはあるものだし、チームメートに寄り添ってもらえる」ともコメント。「ここに座っていられるのはチームメートがいたから。でもチームメートに支えられているというのはとても光栄なことだよ」と述べつつ、次の一戦に向けて「別の選手がミスをした時は今度は僕がサポートする番だ。僕が助けたいし、犠牲になりたい。僕の存在でチームを助けたい。あと2試合はとても難しい試合になるけど、チームとして戦って、お互いに助け合ってうまくいけばいい。このドラマをチームのみんなでハッピーエンドにしたいんだ」と熱く語った。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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