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有終の美を飾る2冠、香川「結果を残してやる気持ちだった」

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 ドイツ国内杯の決勝が12日に行われ、MF香川真司の所属するドルトムントはバイエルンを5-2で下し、ブンデスリーガとの2冠を達成した。今季最後の公式戦で1得点1アシストの活躍を見せた香川は試合後「この試合に懸ける思いもあったし、決勝で、(相手が)バイエルンで、結果を残してやるという気持ちがあった」とコメント。「去年はケガで半年しかやっていなかったし、この1年戦って、相当なレベルで精神的にも戦えたかなと思う。成長した1年だったと思う」と、中心選手として2冠に輝いたシーズンを振り返った。注目の去就についてはこの試合が終わってから結論を出す考えを表明しており、この日も「移籍はまだ決めていないのか?」という質問には無言でうなずいていた。

以下、試合後のコメント

―思わぬ大差での勝利となったが?
「簡単な試合にはならないと思っていた」

―ブンデスリーガではバイエルン戦は2試合とも1-0だったが?
「先制点が早く入った試合というのは、守り切れると思っていないし、バイエルンの攻撃に勢いを感じていた」

―先制点はとても喜んでいたが?
「本当に、この試合に懸ける思いもあったし、決勝で、(相手が)バイエルンで、結果を残してやるという気持ちだった」

―前半、パスを取られることが多かったが、理由は?
「ただ単に自分のミス。みんなが下がっちゃって、レワンドフスキと僕しかいなくて、サポートや押し上がってくる時間をつくらないといけなかった。タメをつくらないといけないが、常に背負っている。そういうところの質、キープ力は僕のプレースタイルじゃないけど、もっと上げないといけない」

―相手が狙いやすい状況だったということ?
「不利な状況で受けるシーンがあったし、なかなかサポートもなくて、どうしても状況がよくなかった。フィジカルや体の使い方をもっとやる必要があるかなと思う」

―2点目のシーンは下がってさばいてからチャンスができた。
「そうですね。うまく中盤で回せるとは思っていたが、上手い具合にできた。きっかけになったのはよかったが、もっと必要だったかなと思う」

―3点目のアシストについては?
「レビン(レワンドフスキ)が前半から裏を狙っていた。2、3回出せなかったが、動きは見ていた。ボールが違う方向にいったので、前を向いたらレビンも抜けていたので」

―3点目で決まった?
「あの時間の3点目で楽に進めた。あのあとのリベリ、ロッベンは迫力があった」

―これまでのバイエルン戦では失点ゼロに抑えていても?
「唯一、ブンデスでは気を抜いたらやられる。数的優位で守らないといけない相手。リベリはすごいと思った」

―相手はここ3年で2回、欧州CLのファイナルに行っているチームだが?
「彼らの個々のポテンシャルは僕らよりも上。でも、僕らはチームとしてうまく戦えている。良さを出せた」

―スタジアムは陸上トラック付きだったが、雰囲気はどうだった?
「素晴らしい雰囲気で試合をできましたし、こういう経験はそうできるものでもない。ここで勝てたことはすごい」

―リーグ戦終盤は苦しんだが、今日は結果を出した。
「後半戦は大事な得点シーンが多かったので、僕に得点の流れが来ている集大成としての試合で、バイエルン相手の決勝という素晴らしい舞台が整っていた。結果を残すことを考えていた。コンディションやモチベーションを保つのが難しかったが、上手くコントロールして、最後の試合に臨めた。成長した」

―臨み方はどうだった?
「いつも通り、それは気を付けた。得点を取ることは強く思っていた」

―この1年を振り返ると?
「メンタル的にも、日本の1シーズンと比べ物にならない。ここまで休暇が待ち遠しいというのはなかった。去年はケガで半年しかやっていなかったし、この1年戦って、相当なレベルで精神的にも戦えたかなと思う。成長した1年だったと思う」

―休暇が待ち遠しいというのは?
「体力的にも精神的にも、1試合1試合の重みが違った。感じながらやっていた。癒しを求めてますけど」

―成長した部分は?
「プレーの幅が広がったし、1年目は半年だったけどケガもして、1年目は勢い、チームのおかげだったけど、今年はうまくチームをまとめたというか、結果を出せたという感じ。サッカーにおいても充実感がある。苦しい試合を勝ち抜いた」

―慣れたところもある?
「毎シーズンこれが続くと思うと、とてもタフです」

―移籍はまだ決めていないのか?
「(2度、無言でうなずく)」

(取材・文 了戒美子)

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